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中国の自動運転スタートアップ「元戎啓行(DeepRoute.ai)」がこのほど、シリーズCで自動車大手の長城汽車(GWM)から1億ドル(約150億円)を調達した。資金は、国内の量産体制強化や海外展開の加速、自動運転タクシー(ロボタクシー)の商用化推進、先端技術の研究などに充てられる。
DeepRouteは2019年に設立され、現在は自動車メーカー4社と提携し、乗用車や小型トラック向けADAS(先進運転支援システム)などの自動運転ソリューションを提供している。うち市街地(一般道)に対応するNOA(ナビゲーション・オン・オートパイロット)はすでに、長城汽車の傘下ブランド「魏(WEY)」が打ち出す電動SUV「藍山」や、吉利控股集団(Geely Group)と独メルセデス・ベンツの合弁会社「智馬達汽車(Smart Automobile)」の電動SUV「精霊#5」などに搭載されている。
25年には、元戎啓行の自動運転ソリューションを搭載したスマートカー10車種以上が市場に投入される見込みだ。さらに、米NVIDIA(エヌビディア)の車載用半導体「DRIVE Thor」をベースとしたVLA(Vision-Language-Action)モデルも開発中で、25年の発表が予定されている。
長城汽車は、2025年の新車販売の8割を新エネルギー車(NEV)とする目標を掲げている。NEVの販売台数を押し上げるためには、運転支援の高機能化が鍵の一つとなる。同社にはADASの開発を担当する子会社「毫末智行(Haomo.AI)」があるが、さらに投資や資本提携を通じて有力自動運転企業のソリューションを調達し、目標達成を急ぐ様子だ。
*1ドル=約154円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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