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人型ロボット「CASBOT(霊宝)」を手がける中科慧霊機器人がこのほど、エンジェルラウンドで1億元(約20億円)超を調達した。出資には、レノボ・キャピタル(聯想創投)や国投創合(SDIC Unity Capital)、河南資産管理(Henan Asset Management)などが参加。資金は主に人型ロボットの量産やコア技術の開発に充てられる。
中科慧霊機器人は2023年8月に設立されたロボット技術のスタートアップ企業で、汎用性の高い人型ロボットやエンボディドAIの開発に注力している。
コアメンバーは国内外の一流大学やハイテク企業の出身者で、AI搭載ロボットや組立ロボット、ビジョンサーボ、機械学習などの分野に専門家として20年以上従事しており、中国の国産ジェット機C919の製造現場で働く組立ロボットの開発に携わったメンバーもいる。
2024年11月13日、最初の人型二足歩行ロボット「CASBOT 01」(ニックネーム:Wednesday)を発表した。52の自由度と550TOPSの処理能力を持ち、連続稼働時間が4時間を超える脳型AI搭載ロボットだ。製造業や商業・サービス業、家庭・地域コミュニティなどのさまざまなシーンで幅広く活用できる。
張淼COOによると、すでにCASBOT 01は納品を開始しており、今年中に量産化を目指すという。
人型ロボットの本体と「脳」のほかにも中核部品の開発と生産を手がけ、独自開発のロボットハンドやジョイント、コントローラを組み合わせることで、高性能なロボットの全身を一元的に制御できるようにした。
2024年に開催された中関村バイオミメティックロボット大会で、CASBOTのチームは4つの賞を受賞している。人型バイオミメティックロボット部門・作業競技の第1位、エンボディドAI部門・工業活用競技の第1位、人型バイオミメティックロボット部門・競争の第3位になったほか、バイオミメティックロボット部門のイノベーション力優秀チームに選ばれた。
同社は、米半導体大手エヌビディアが進めるスタートアップ企業支援プログラム「NVIDIA Inception」にも参加しており、エヌビディアのGPUとディープラーニングの技術によって、ロボットの検知や意思決定、動作の機能向上を図っている。また、世界基盤モデル「NVIDIA Cosmos」でロボットのトレーニング効率や性能を向上させている。
張COOはCASBOTの開発について、実際の活用シーンに合わせて製品と技術を改良しながら、自社の技術をフルに生かして、それぞれのシーンで求められるニーズに的確に対応できるようにロボットの汎用性を高めていく方針を示した。
CASBOTは、緊急救助や坑内作業、製造業、商業・サービス業などの分野で導入企業を増やしており、各業界のノウハウを蓄積しながら、新たな活用シーンの開拓を続けていく。
張COOによると、今年中に二足歩行や車輪付きの人型ロボットのほか、新しいロボットハンドをリリースし、エンボディドAIなどの製品や技術の改良を進めるという。
*1元=約21円で計算しています。
(翻訳・大谷晶洋)
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