国際決済ユニコーン「Airwallex」、シリーズFで430億円調達 「脱・中国依存」で世界展開加速

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国際決済サービスを提供するフィンテックユニコーン「Airwallex」がこのほど、シリーズFで3億ドル(約430億円)を調達した。Square Peg、DST Global、Blackbird、Airtree、Salesforce Venturesなどのベンチャーキャピタルのほか、オーストラリアの複数の年金基金やVisa Venturesが出資した。資金調達後の評価額は62億ドル(約8900億円)となり、前回2022年の資金調達後の56億ドル(約8100億円)からやや上昇した。

調達した資金は、日本や韓国、アラブ首長国連邦、南米といった新規市場での金融インフラ整備に充てられるほか、欧州・北米・東南アジアにおける市場開拓活動の加速にも活用されるという。

Airwallexは2015年12月、4人の中国系オーストラリア人によってメルボルンで設立され、現在はシンガポール/香港に拠点を置く。創業当初は、中国企業の海外進出の波に乗り、SHEINなどの越境ECやテンセントゲームズのほか、SaaS企業や航空・旅行関連企業などにサービスを提供し、事業を急拡大させた。

現在は事業のグローバル化が進み、売上高に占める中国事業(香港を含む)の割合が20年の8割超から5割未満に低下する一方で、欧州、米州、オセアニア、東南アジア、日本、韓国の割合が着実に高まっている。

現在、同業他社では最多となる日本を含む60カ国・地域以上の決済ライセンスを保有し、15万社以上にサービスを提供。150カ国以上で資金の送金・着金ができるようサポートしている。取引の95%は数時間以内または当日中に完了し、うち68%は即時処理される。

2025年3月時点の年換算売上高は前年比90%増の7億2000万ドル(約1000億円)余り、年換算決済処理額は22年の500億ドル(約7兆2000億円)から大幅に伸び、1300億ドル(約19兆円)を超えた。

Airwallexが2026年にも新規株式公開(IPO)するとの情報が出回っているが、同社は「内部成長やガバナンスの点ではIPOの準備ができているが、具体的な時期は未定だ」とコメントしている。

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*1ドル=約144円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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