中国自動運転トラック「KargoBot」、新たに60億円調達 完全無人車の商用化を推進

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自動運転トラックを開発する「卡爾動力(KargoBot)」がこのほど、シリーズAの追加ラウンドで約3億元(約60億円)を調達した。出資者は、オルドス市国有投資集団、深圳市創新投資集団、陝西汽車集団傘下の陕汽基金など。資金調達後は、自動運転レベル4の無人トラックの商用化を進め、中国全土の物流現場への導入を加速する。

KargoBotは、中国配車サービス最大手の滴滴出行(DiDi Chuxing)の自動運転子会社「滴滴自動駕駛(DiDi Autonomous Driving)」が2021年2月に立ち上げたプロジェクトで、23年に事業会社として独立した。無人トラックのハードウエアとソフトウエアシステムを完全自社開発する能力を備え、運営規模は世界トップクラスとなっている。

独自開発した隊列走行モデルでは、ドライバーが運転する自動運転レベル2の先頭車両に、レベル4の無人車両5台が続き、自動隊列走行や障害物回避、空気抵抗の低減を実現する。現在は内モンゴル自治区オルドス市を中心に、華北・西北地域で隊列走行のテストや定常運行を実施しており、全国7都市の企業20社にサービスを提供している。2025年4月までに無人トラックの隊列の走行距離は2000万キロメートルを超え、貨物輸送量は2億トンキロに達した。事故発生率は従来のトラックのわずか20分の1だという。

KargoBotは2025年4月、上海モーターショーで世界初となる運転席のない電動大型無人トラック「KargoBot Space」を発表した。いわば「ドライバーいらずの物流ロボット」で、運転席をなくしたことで貨物スペースが25%広がり、積載重量を10%増やせる。27年には、KargoBot Spaceベースの大口貨物モデルと宅配モデルの量産が始まる見通しとなっている。

*1元=約20円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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