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中国上海市で11~13日、2025上海国際福祉機器展が開かれた。16の国・地域から約500社が出展する中、日本の介護・ヘルスケア関連企業も多数参加し、成長が見込まれる中国の「シルバー経済」市場に関心を示した。
神戸市に本社を置く車椅子メーカー、カワムラサイクルは20種類以上の車椅子を出展。価格帯は2千~7千元(約4万~14万円)で、多くの来場者が製品に試乗し、関心を寄せていた。同社傘下の漳州立泰医療康復器材(福建省)の渋谷康弘副総経理は、「中高級モデルを中心に、航空機や高速鉄道用のアルミ素材を使用している」と説明。「展示会に10年以上参加しているが、人々の高齢者介護への関心は毎年高まっている。今年は、製品の機能により注目し、購買力も増しているのが最大の変化だ。中国の『シルバー経済』市場はさらに拡大すると考えている」と述べた。
中国ではここ数年、国内メーカーの成長が著しく、競争が激化している。渋谷氏は「当社は日本で長年培った経験を基に、中国市場に合わせた製品開発を進めていく」と述べ、カワムラサイクルは2001年から福建省漳州市に生産拠点を設け、日本で設計、開発し、現地で量産を行っていると説明。製品は中国国内のみならず、世界各地にも供給されているとした。
高齢者向けリフォームも高齢者介護産業において極めて重要な分野となる。日本の住宅用建材メーカー大建工業の中国法人、大建アメニティ(上海)商貿のブースには、木製ドアや下がり天井、床材などが展示されていた。
同社の秋山貴之董事は「中国では在宅介護を重視する傾向があり、市場規模は日本の約10倍に上る。高齢者向けリフォーム市場は今後も拡大が見込まれる」と述べた。【新華社上海】
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