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中国自動車メーカー「奇瑞汽車(Chery Automobile)」は先月下旬、傘下のハイエンドブランド「EXEED星途」の2番目のモデルとなるSUV「星途LX」の納車式を上海で開催した。
星途LXは10月8日から発売され、販売価格は12万5900元(約195万円)から。EXEEDの公式発表によると、星途LXの全車種の受注台数はすでに2000台を突破しており、1000台を納車済みという。
星途LXは、最高出力が145kW、最大トルクが290Nmの1.6TGDIエンジンとゲトラグの7速湿式DCTを搭載。燃費は6.9L/100kmとなっている。
奇瑞汽車のブランドイメージを担うハイエンドブランドとして、星途LXのデザインは元BMWデザイナーのケビン・ライス氏が務めている。ライス氏はBMWの3シリーズと4シリーズを手がけ、マツダが掲げるデザインコンセプト「魂動」を体現してきたキャリアの持ち主で、2018年10月に奇瑞汽車の設計分野を統括するヴァイスプレジデント兼グローバルチーフデザイナーに就任した。
スマートSUV市場獲得を目指すEXEEDの新型モデルとして、星途LXはLion 3.0インテリジェントシステム、自動運転レベル2.5、スマートコックピットなどの機能を搭載している。Lion 3.0インテリジェントシステムは、バイドゥ(百度)と共同開発した車載システムであり、スマートコネクテッドカー分野における最新の研究成果である。顔認証機能で自動的にドライバーの顔を識別し、カスタマイズされたドライブモードを実現している。ドライバーは顔認証システムで決済することもできる。
2019年、中国の自動車市場が不振となった中、EXEED星途のみならず、「長城汽車(GWM)」の「WEY」、「吉利汽車(GEELY)」の「Lynk & Co(領克汽車)」などのハイエンドブランドの売り上げが軒並み一定の影響を受けた。全国乗用車市場情報連合会(乗連会)の発表によると、今年4月に発売した「星途TX」の4月から9月までの累計販売台数は9751台であり、そのうち9月の販売台数が1640台と前月比55.75%増加した。
自動車市場が低迷する中で、海外メーカーとの合弁ブランドは値下げを敢行することで市場の安定化を図ってくる。一方で、自社で独自開発を手がけるハイエンドブランドは、新しいモデルと先端技術の開発により市場シェアを拡大する考えだ。
今年の上半期、奇瑞汽車はEXEEDの年間目標販売台数として10万台という目標を打ち出した。新発売の星途LXの売れ行きは、EXEEDの販売目標を達成する上で鍵となりそうだ。
(翻訳:田文)
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