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中国のロボットメーカー「上海開普勒機器人(Shanghai Kepler Exploration Robotics)」(以下、Kepler)はこのほど、人型ロボット「K2(Bumblebee)」の量産開始を発表した。公開された動画では、同ロボットが膝を伸ばした状態での歩行を披露する様子や、組み立て、部品検査、耐久性試験、歩行障害物回避試験などが確認できる。
Keplerは2023年に設立された汎用人型ロボットを手がける企業で、消費者向けのサービスロボット研究開発をしている。主力製品である人型ロボット「K2」は、遊星型ローラースクリューを用いたアクチュエータと回転アクチュエータを組み合わせた平行リンク駆動による機構を採用している。このハイブリッド構成は安定性が高く、ロボットの寿命を延ばし、工場での作業に適している。説明によると、技術難易度および開発コストが高いため、世界では米電気自動車(EV)大手テスラや中国EV大手の小鵬汽車(Xpeng Motors)など、ごく少数の企業しか採用していないという。
K2は産業現場に導入できる「次世代の生産性ツール」として位置づけられている。身長175センチメートル(cm)、体重75キログラム(kg)、全身に52カ所の稼働関節(自由度)を備える。ハイブリッド構成によりエネルギー利用効率は81.3%に達し、1時間の充電で8時間連続稼働することが可能。また、K2は、人間のように膝を伸ばして歩行する直立二足歩行を実現し、物流倉庫や製造現場といった障害物の多い環境でも柔軟に回避行動をとることができる。
両腕で最大30kgの荷重を扱うことができ、荷物の搬送や積み下ろしなどの作業にも対応する。さらに階層型モデル「VLA+」に基づくセマンティック認識技術を搭載しており、音声や指示の意味を理解して正確に行動できるのが特長だ。。2025年4月には、米ゼネラル・モーターズ(GM)と上海汽車集団(SAIC)の合弁「上海通用汽車(上海GM)」と提携し、実際の生産現場で複数回にわたる実証トレーニングを実施した。
関係者によると、Keplerはすでに、フレームワーク契約の下で数千台規模の明確な受注意向を獲得し、取引総額は数億元(数十億~百数十億円)に達する見通しだ。顧客はデータ収集やスマート製造、教育、科学研究など幅広い分野に及ぶという。
*1元=約21円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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