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ファーウェイが初めて量産向けの5G対応スマートフォンを発表した。
11月26日、ファーウェイのサブブランドhonorが中国国内で「V30」シリーズを発表した。同社傘下から3000元(約4万7000円)台の5Gスマートフォンが発表されるのはこれが初。価格は3299元(約5万1000円)からで、vivoの「iQOO Pro 5G」が3798元(約5万9000円)、シャオミ(小米科技)の「Mi 9 Pro 5G」が3699元(約5万8000円)であることと比較してもその安さが際立っている。
V30は現段階で、レノボの「Z6 Pro 5G」と並び中国製の5Gスマホで最安値をつけているが、今後は5Gスマホのメイン価格帯が3000元に近づき、3000元を切る製品が登場する可能性もある。honorのV30シリーズに続き、OPPO、vivo、シャオミも近く5Gスマホの発表を控えており、シャオミのサブブランド「Redmi(紅米)」の「K30」シリーズ辺りがさらに販売価格の下限を引き下げるかもしれない。
ファーウェイがこれまでに発表している5Gスマホは5機種。価格は4999~1万6999元(約7万8000~26万5000円)で、いずれもハイエンドモデルだ。今回のV30は初めて、手ごろな価格帯を攻めたものだ。
5G端末の競争は、初期においては高級モデルと量産型モデルの両方を制するメーカーが優勢となるだろう。IT専門調査会社IDCのデータでは、今年第3四半期の中国国内における5Gスマホの出荷台数は48万5000台で、うち50%以上をvivoが占め、ファーウェイは29%にとどまった。ファーウェイは700ドル(約7万7000円)以上の高価格帯ではシェアが大きいが、450~550ドル(約4万9000~6万円)の中価格帯では比較的劣る。対してvivoはわずかひと月の間に二つの5G対応機種を発表し、大胆な価格設定のほかに、オンラインではミドルレンジ~ハイエンド、オフラインではハイエンドおよびフラッグシップ機と販路でも明確な戦略を敷き、先行者としてアドバンテージを得ている。
なお、V30をはじめとしたファーウェイ系5Gスマホは、全機種がSA(スタンドアロン)・NSA(ノンスタンドアロン)対応のデュアルモードで、4G対応製品は出していない。honorの趙明総裁によると、honorブランドが今後発表する製品は、一部の例外を除き基本的に5G対応のみとなる。
V30はSoCに「Kirin990」を採用。メモリとストレージはそれぞれ最大8G、256Gで40Wの急速充電にも対応する。フロントはデュアルカメラで、メインカメラが3200万画素、サブカメラは広角レンズを採用し、多人数での自撮りを想定している。リアはトリプルカメラで、メインカメラが4000万画素。デュアルパンチホールディスプレイは6.57インチで、カラー展開はチャーム・スター・ブルー、トワイライト・オレンジ、マジック・ナイト・スター・リバー(ブラック)、アイスランディック・ファンタジー(ホワイト)の4色だ。
honorはオンライン販売でスタートしたブランドだが、趙明総裁によると、今年はオフライン経由の出荷台数がオンラインを超える見込みで、V30についてはオンライン・オフラインが半々になるとみている。現在、honorのオフライン販売店は2000店に達しているという。
※アイキャッチ画像提供:honor公式
(翻訳・愛玉)
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