スキャン設備要らず、2D画像から3D世界にできる「GET3Dプラットフォーム」

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スキャン設備要らず、2D画像から3D世界にできる「GET3Dプラットフォーム」

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「大勢智慧科技有限公司」(DASPATIAL、以下「大勢智慧」)は、「GET3Dプラットフォーム」という中小企業と個人ユーザー向けの3D復元、画像処理サービスを提供するSaaSプラットフォームを開発した。当該プラットフォームはリアリティモデリングアルゴリズムを用い、画像を認識し、2Dから3Dへのモデリングを行うことができる。

同社CEOの黄先鋒氏によると、このプラットフォームを使えば、高価なスキャン設備がなくとも、家庭用撮影設備で十分だという。小さい物をモデリングする場合、精度はスキャナーに近い水準を持つ。作成した3Dモデルは3Dプリント、食品サンプル、博物館での展示、ゲーム等に利用できる。現在、同社のプラットフォームは無料で使用可能だ。

同社が目指しているのは現実世界に関する高精度なデータ収集と3Dモデリングだ。

GET3Dプラットフォーム

ソフトウェアとハードウェアを融合し、現実世界の3D地図を作成

3Dリアリティモデリングは、情報伝達が速く、内容が豊富で、自動化レベルが高い等の利点があるため、観光、展示会、測量、建築、ゲーム、映画等の分野で広く利用されている。

現在一般的に利用されている3Dモデリングの方法は3種類ある。3Dソフトウェアによる編集、測量設備によるモデリング、画像もしくはビデオによるモデリングだ。

大勢智慧は前述のうち3番目のモデリング方式を採用している。3Dソフトウェアによるモデリングと比べ、画像もしくはビデオによるモデリングは、より鮮明に表面の模様を表現することができ、リアル感が強く、かつ自動的に一括モデリング処理が可能になっている。また、測量設備を利用する場合に比べ、コストが低く、撮影者一人で完成させることができ、モデリング専門技術者等のサポートが不要で、しかも処理の時間は通常スキャンする場合の1/30ですむ。

都市のような大規模なもののモデリングについては、専門設備を使い精度とリアリティを確保する必要がある。それに対応するため、大勢智慧は「双魚」という双眼と三眼空撮カメラのシリーズを開発した。

3Dモデリング処理については、大勢智慧は同社開発のAIモデリングエンジンG-Engineのコアアルゴリズムに基づくスーパーコンピューティングエンジンを開発した。膨大な数の画像を自動的に3D復元することが可能で、関連するソフトウェアも提供されている。

前述のハードウェアとソフトウェアを使い、大勢智慧はプロジェクト単位で3Dリアリティモデリング事業を行っている。現在、都市のモデリングにおいて、数十の都市でスマート都市3D地図データサービスを提供し、複数の観光地におけるプロジェクトも進行中だという。また、同社の技術は多くの文化遺産の保護プロジェクトにも応用されている。

同社の主な収入源はプロジェクト収入および3Dモデルデータの販売収入である。CEOの黄氏によると、2018年の売り上げ規模は7倍に成長し、2019年の増加幅の予想は4倍前後だという。

AIと融合し、G-Engineをアップグレード

11月29日、大勢智慧は北京で自社開発したG-Engineとそれに基づく2つの商品「重建雲(GET3D Cloud)」と「重建大師(GET3D Cluster)」を発表した。

G-Engineには、空間分析、AI、コンピュータビジョン、空中三角測量の自由網平均等のアルゴリズムツールが搭載され、さまざまな繊細なモデリング処理が実現できる。

特にAIがG-Engineで応用されることにより、個別の建物、山、川、道路等の識別が可能となり、3DモデルのAIのSRL(セマンティック・ロール・ラベリング)とより細かい測量データの獲得ができるようになる。

AIと3Dモデリングを融合し、万里の長城の保護に用いる

コンピューティング能力を拡大し、地球の3Dモデリングを目指す

3Dモデリングの基礎は大量のデータに対するコンピューティングである。現在、大勢智慧のサーバーは過負荷状態になっている。黄氏によると、2020年までに、サーバーを1500台に拡大し、スーパーコンピューティングセンターと協力することにより、低コストでより高いコンピューティング能力を獲得する予定だという。また、ブロックチェーン等の技術を使い、できる限りインターネットのリソースを利用するという計画もある。

大勢智慧の長期の目標は、地球レベルの3D復元である。それを実現するために、今後は衛星のリモートセンシングデータを利用し、個人ユーザーがアップロードする画像も加え、地球の3Dモデルを作成する計画があるという。

同社は、中国の武漢大学リモートセンシング国家重点ラボ、および武漢大学測量学科と連携しており、主要メンバーは殆ど同大学出身者である。

同社はこれまで、2016年5月と2019年5月に資金調達を行っている。

(翻訳:小六)

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