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米電気自動車(EV)大手テスラは2025年7〜9月期の乗用車販売台数で、独メルセデス・ベンツを初めて上回り、高級車市場の勢力図が電動化によって再編されつつあることを示した。
メルセデスは10月7日、同期間の乗用車販売台数は前年同期比12.3%減の44万1500台だったと発表した。同社は現在、EVシフトとガソリン車の性能向上に取り組んでいるが、地域ごとの業績が明暗分かれた。
一方、テスラはの販売台数は7.4%増の49万7099台となった。度重なる値下げや生産能力の強化、販売網の拡大が奏功し、北米と中国で高い販売を維持した。
X(旧ツイッター)の「テスラ、そしてイーロンおめでとう!メルセデスが最初の自動車を作ったのは1901年、テスラは2004年だ」との投稿を、イーロン・マスクCEOがリポストしている。
しかし、「利益よりも販売台数を優先する」戦略は、テスラの短期的な収益を圧迫している。値下げは顧客獲得につながる一方で、1台あたりの粗利を縮小させた。同社は、高度運転支援システム「フルセルフドライビング(FSD)」のサブスクリプションサービスや蓄電事業、急速充電ネットワーク「スーパーチャージャー」の他社EVへの開放など、多角的な収益源で自動車販売の粗利の変動を吸収。EV用電池「4680」の採用、車体のプラットフォーム化、サプライチェーンの現地化を進め、さらなるコスト削減を図っている。
(36Kr Japan編集部・茶谷弥生)
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