“小さな町”が世界の台所を支える 中国・山東省の調味料産業が急成長

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中国山東省楽陵市楊安鎮は面積90平方キロに満たない小さな町ながら、調味料生産・加工企業327社を擁し、年間売上高は300億元(約6600億円)を超えている。複合香辛料は中国市場で4割以上のシェアを占め、世界70以上の国と地域へ輸出されている。

楽陵市副市長で食品調味料産業チェーンの責任者でもある張磊氏は、「40年以上の取り組みにより、原料調達、生産加工から、コールドチェーン物流、検査・測定、包装・殺菌に至る包括的産業チェーンを構築した。トウガラシ、コショウ、ウイキョウの年間平均使用量はそれぞれ全国の10%、20%、30%を占め、調味料の集散地および香辛料の高付加価値加工拠点として広く知られている」と紹介した。現在、同鎮では5万人余りの常住人口のうち、3分の2が調味料および関連産業に従事しているという。

地元政府は企業の国際市場への参入を導き、奨励するため、企業を取りまとめてドバイや日本で開かれる国際食品見本市に参加し、トルコや英国、ドイツ、オランダなどへ原料調達や市場開拓に赴いた。また、さらに第10回中国(楽陵)調味料産業博覧会をベトナムで開催した。

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このほか、同鎮は香辛料の数智(デジタル化・スマート化)取引プラットフォームを立ち上げ、モノのインターネット(IoT)を通じて新疆ウイグル自治区、河南省、広西チワン族自治区などの原産地と世界中のバイヤーを結び付けた。また、国際的な認証機関SGSの品質認証も導入し、従来の香辛料貿易における信頼性の問題を効果的に解決。越境取引1件当たりの工場検査時間は従来の3日から4時間に短縮された。【新華社済南】

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