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中国半導体大手の「摩爾線程(Moore Threads、ムーア・スレッド)」が12月5日、上海証券取引所のハイテク新興企業向け市場「科創板」に上場した。
中国政府が進める半導体の国産化率向上が期待感を呼び、公開価格の114.28元(約2500円)を大幅に上回る650元(約1万4000円)で初値を付けた。初日終値は425%高の600.5元(約1万3000円)で、時価総額は2822億5200万元(約6兆2000億円)に達した。6月11日に同取引所に上場したアクションカメラブランド「影石創新(Insta360)」を抜き、2025年に実施された新規株式公開(IPO)で最大の”当たり銘柄”となった。
ムーア・スレッドは、米半導体大手エヌビディアの副社長を務めた張建中氏が2020年1月に北京市で設立した。生成AI向けGPU(画像処理半導体)の開発・設計・販売を手がけ、さまざまな業界のデジタル化とスマート化を強力なAI計算能力で支える。
米政府による対中輸出規制を受け、エヌビディアが中国向け製品の出荷を制限してからは、市場の空白を埋める国産半導体メーカーとして「中国版エヌビディア」の呼び声も高まった。
2025年1〜6月期の売上高は7億200万元(約154億円)と、過去3年間の合計額を超えた。うちAIコンピューティング向けが94.73%を占めた。純損益は2億7100万元(約60億円)の赤字だったが、赤字幅はやや縮小しており、事業規模拡大に伴う収益改善が進んでいるとみられる。
*1元=約22円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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