36Kr Japanで提供している記事以外に、スタートアップ企業や中国ビジネスのトレンドに関するニュース、レポート記事、企業データベースなど、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」を会員限定にお届けします。無料会員向けに公開している内容もあるので、ぜひご登録ください。
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録
中国の主な新興電気自動車(EV)メーカーが、2025年11月の新車販売(納車)台数を発表した。1〜6位の順位は前月と変わらず、首位の零跑汽車(Leap Motor;リープモーター)が7万台超で他を大きく引き離した。2位以下では、ファーウェイ支援の問界(AITO)が5万台超で頭ひとつ抜け、小米汽車(Xiaomi Auto)が4万台超で追う形となった。
1位:零跑汽車
零跑汽車(リープモーター)の11月の販売台数は前年同月比75%増の7万327台と過去最高を更新し、9カ月連続で新興勢トップの座を維持した。
同社の主力は、8万〜15万元(約175万〜330万円)の「Bシリーズ」と、15万〜20万元(約330万〜440万円)の「Cシリーズ」で、コストパフォーマンスの高さで支持を集めている。11月末に発売したコンパクトハッチバック「Lafa5」 も、9万2800元(約200万円)からと手頃な価格となっており、12月はさらなる販売増が期待できそうだ。
2位:AITO
自動車中堅の賽力斯集団(SERES)がファーウェイと共同開発したEVブランド「問界(AITO)」は、11月の販売台数が前年同月比60%増の5万1677台だった。
9月23日に発売した新型SUV「M7」が爆発的な人気を呼び、68日間で納車台数が4万台を突破したという。純電動(BEV)タイプとレンジエクステンダータイプが用意されており、27万9800〜37万9800元(約620万〜840万円)と主力の「M9」や「M8」よりも抑えた価格設定で、若いファミリー層中心に支持を集めた。
なお、賽力斯集団は11月5日に香港取引所に新規上場し、上海取引所との重複上場を果たしている。
3位:小米汽車
スマートフォン大手の小米集団(シャオミ)が手がける「小米汽車(Xiaomi Auto)」は、11月の販売台数が4万台を超えたと発表した。中国自動車流通協会によると、詳しくは4万6249台で、SUVタイプの「YU7」が3万3729台、セダンタイプの「SU7」が1万2520台だったという。
同社は11月20日、50万台目の完成車がラインオフしたと発表した。2024年3月に初の量産モデルSU7を発表してから1年7カ月余りでの生産50万台達成は、今のところ世界のEVメーカーで最速となっている。
4位:小鵬汽車
小鵬汽車(XPeng Motors)の11月の販売台数は前年同月比19%増の3万6728台だった。モデルチェンジの端境期で、前月の4万2013台からやや落ち込んだ。
同社はBEVにこだわってきたが、レンジエクステンダーEVも打ち出す戦略へと舵を切ったばかり。11月末に発売したミニバン「X9」のレンジエクステンダー版の人気次第で、12月の販売台数の伸び方が決まりそうだ。
5位:NIO
蔚来汽車(NIO)の11月の販売台数は前年同月比76%増の3万6275台となった。内訳は、メインブランドの「NIO」が1万8393台と半数を占め、セカンドブランドの「楽道(ONVO)」が1万1794台、サードブランドの「蛍火虫(firefly)」が6088台だった。
6位:理想汽車
理想汽車(Li Auto)の11月の販売台数は前年同月比32%減の3万3181台と振るわなかった。同社はレンジエクステンダーEVを主力としていたが、2024年に初のBEVとしてミニバン「MEGA」を発売。25年7月にはSUV「i8」を、9月にはSUV「i6」を市場に投入した。ここに来てのBEVシフトがどう出るか、市場の視線は厳しい。
12月末でEVを対象とする車両取得税の減免措置が終了するのを目前に、各社とも販促活動を活発化し、駆け込み需要を狙っている。2025年の年間販売台数トップとなるのはリープモーターか、それとも番狂せがあるのか、12月の販売台数に注目したい。
*1元=約22円で計算しています。
(36Kr Japan編集部・田村広子)
36Kr Japanで提供している記事以外に、スタートアップ企業や中国ビジネスのトレンドに関するニュース、レポート記事、企業データベースなど、有料コンテンツサービス「CONNECTO(コネクト)」を会員限定にお届けします。無料会員向けに公開している内容もあるので、ぜひご登録ください。
セミナー情報や最新業界レポートを無料でお届け
メールマガジンに登録





フォローする
フォローする



