中国「WhatsEGG」、急成長する東南アジアをターゲットに自動車部品プラットフォームをスタート

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近年、東南アジアは中国の起業家が海外進出する際の最初の選択肢になっている。中国で成功した多くのビジネスモデルが東南アジアでも実行されている。

「WhatsEGG」 は、東南アジア市場向けのB2B自動車部品プラットフォームだ。研究開発チームは中国杭州だが、本社はシンガポールにある。現在、タイとインドネシアで事業展開しており、今年はマレーシアとフィリピンにも参入する予定だ。同社は2017年2月に設立され、同年5月に自動車部品の購入アプリ「EGG Mall」をリリースした。現在は購入アプリのほか、 自動車修理工場用の管理システムも運営している。

WhatsEGGの王宇峰COOは、中国の自動車市場は欧州ブランドがメインだが、東南アジアは市場の95%が日本車だと語る。日本車の生産と販売は非常に閉鎖的で、データは外部に公開されないため、東南アジアでは今もってサードパーティ向けの公開データベースがない。修理業者はGoogleなどの検索サイトで部品を探すしかなく、時間がかかる上、正確さを欠く。

これらの課題に立ち向かうべく、EGG Mallは創業以来独自のデータベースを構築し、自動車修理工場が同社プラットフォーム上で車両の型式や部品などのデータを検索し、必要な部品を注文できるようにした。EGG Mall自身は在庫を持たず、修理工場の需要を適切な自動車部品販売業者とマッチングし、修理工場への部品配送を手配する。

現在、EGG Mallが扱う部品ブランドは100種類以上、自動車部品販売業者300社以上を抱え、SKU (Stock Keeping Unit)は約70万ある。内訳を見ると、簡単な修理やメンテナンスに使う部品が約30%、一般的な修理に使う部品が約30%、ボディーパーツが約40%だ。

王宇峰氏は、同社プラットフォームは修理工場が部品を探すのを助けるだけでなく、修理工場と自動車部品販売業者の取引効率の改善も支援すると語る。現在、プラットフォームには約5000の登録ユーザーがおり、そのうちMAU(月間アクティブユーザー)は3000で、毎月7000〜1万件程度の注文が入る。

さらに、パソコンを持たないタイの小さな修理工場のために、EGG Mallの店舗管理システムを、ユーザーにとって使い勝手の良いスマートフォンやiPadでも利用できるようにした。

現在、同社の収益源はプラットフォームでの取引手数料、広告料、店舗管理システムのライセンス料などだ。王宇峰氏は、2019年第4四半期の収益は、第1四半期の3倍だったと話す。

WhatsEGG設立の中心メンバーは、東南アジアの自動車アフターマーケットで10年以上の実務経験を持っている。同社の従業員は現在約100人、そのうちソフトウェアエンジニアが40人、営業およびオペレーション担当は60人だ。

WhatsEGGはエンジェルラウンドとシリーズAで総額1000万元(約1憶5000万円)以上を調達しており、現在シリーズA +での資金調達を準備中である。
(翻訳・永野倫子)

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