バイトダンス、初のIPOへ始動か 傘下の自動車情報「懂車帝」が香港上場を計画

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中国ネット大手バイトダンス(字節跳動)傘下の自動車情報プラットフォーム「懂車帝(Dongchedi)」が早ければ2026年にも香港で上場する見込みで、10億~15億ドル(約1600億~2400億円)の調達を計画しているという。実現すれば、2012年の創業以来、巨大テック企業へと成長したバイトダンスにおいて初めての上場企業が誕生することになる。

懂車帝の前身は、中国最大級のニュースアプリ「今日頭条(Toutiao)」内の自動車チャンネルで、2017年に独立アプリとしてリリースされた。バイトダンスの強みである強力なアルゴリズム推薦と圧倒的なトラフィックを武器に急成長を遂げた。

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現在では「汽車之家(Autohome)」や「易車(bitauto)」と並ぶ中国3大自動車情報プラットフォームの一角を占める。2023年末に分社化され、2024年には財務的にも独立。同年には、約6億ドル(約950億円)の資金調達を実施し、企業評価額は約30億ドル(約4700億円)に達した。

同社は単なる情報提供にとどまらず、新車・中古車取引からアフターサービスまでを網羅するエコシステムを構築しており、2025年時点のDAU(1日あたりのアクティブユーザー数)は1000万人を突破。提携ディーラー数は3万社を超えるなど、実体経済に深く食い込んでいる。

バイトダンスグループ全体の事業領域は、ショート動画アプリ「抖音(Douyin)」や海外版の「TikTok」を中心とするコンテンツ事業のほか、電子商取引(EC)、人工知能(AI)、ゲーム、企業向けサービスなど、多岐にわたる。現在では、世界で最も企業価値の高い未上場テック企業の一つとされており、これまでにもIPOの観測はたびたび浮上してきたが、実現には至っていない。

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2026年2月末には、既存株主である米ジェネラル・アトランティックが保有株の売却を模索していると報じられ、その際の企業評価額は約5500億ドル(約87兆円)という天文学的な数字に達した。ただし、抖音やTikTokといった中核事業が米中関係や各国の規制問題の影響を受けていることから、まずは地政学的リスクの影響を受けにくい国内向けの垂直分野(専門分野)から上場させ、市場の反応を伺う「スピンオフ上場」の手法を選んだとみられる。

*1ドル=158円で計算しています。

(36Kr Japan編集部)

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