中国ヒューマノイド新星「MagicLab」、約115億円調達 ホンダやSAPも採用

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中国の人型ロボット(ヒューマノイド)スタートアップ「魔法原子(MagicLab)」がこのほど、新たに5億元(約115億円)の資金調達を実施したことを明らかにした。同時に、エンボディドAI(身体性を持つ人工知能)の社会実装を加速させるべく、100億元(約2300億円)規模の産業エコシステム基金を設立したことも公表された。

今回の資金調達では、産業界の資本が積極的に関与している。自動車部品大手の寧波拓普集団(Ningbo Tuopu Group)とは製造システムと量産コストの最適化で、AI開発の傑創智能(Nexwise)とはクラウド運用で、調理家電の愛仕達(ASD)とは家庭・小売向けの実用化でそれぞれ協業を深める。

2024年に江蘇省無錫市で設立されたMagicLabは、短期間で強力な製品群を揃えた。製造現場でのフレキシブル生産や販売サービス向けのフルサイズ人型ロボット「MagicBot Gen1」のほか、秒速4メートルで走るなど高い運動性能を備える「MagicBot Z1」は、研究開発や教育分野での利用を想定している。四足歩行のロボット犬「MagicDog」シリーズは複雑な環境でも自在に移動でき、緊急時の巡回・点検のほか家庭用として幅広く活用される。

今年の旧正月の大みそかに放映された国民的年越し特番「春節聯歓晩会」では、同社の四足ロボットをベースにした100台近くのパンダロボットがフォーメーションを組んで登場し、完璧な制御力を見せつけた。

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MagicLabの強みは、ハードとソフトの両面における技術的ブレークスルーにある。

・関節モジュール: 独自開発のモジュールは最大トルク525N・mに達し、人型ロボットによるアクロバティックな動きを可能にした。

・統合型AIモデル: 視覚、言語、タスク計画を統合。産業現場での搬出入作業において9割を超える高い精度を実現している。

・データ内製化: 自社でデータ収集工場を運営。収集から訓練、シミュレーションまでを社内で完結させることで、ロボットの汎化能力(未知の環境への対応力)を飛躍的に高めている。

同社は現在、世界27の国と地域で事業を展開し、2025年には海外事業の割合が30%以上を占めた。顧客には、中国石油化工(シノペック)や中国電信(チャイナ・テレコム)、京東集団(JDドットコム)、吉利控股集団(吉利グループ)など中国企業のほか、独SAPや本田技研工業といった海外企業も名を連ねる。累計受注額はすでに1億元(約20億円)を突破したという。

戦略的協力を通じてエコシステムの拡大も進めている。大手ロボット掃除機メーカー追覓科技(Dreame Technology)とは調達契約を締結し、工場での搬送作業や店舗運営などで人型ロボット導入を進めている。無人店舗やコーヒーロボットなど小売店向けのソリューションは、北京市や上海市、広東省深圳市など複数の地域で運用が始まった。また、ロボットアームやアルゴリズム技術を応用し、芝刈りやプール清掃、鉱物探査など特定分野への展開も進める。

さらに、先端研究の分野で清華大学や北京大学、米スタンフォード大学など国内外の名門大学と連携しているほか、オープンなソフトウェア開発キット(SDK)の提供や育成サービスを通じて、パートナー企業が二次開発をしやすい環境を整えた。

業界では、エンボディドAIが「技術検証」から「産業化の加速」フェーズへ移行したと捉えられている。MagicLabは今回の大規模な資金調達を武器に、研究開発と商用化の両輪でさらなるスピードアップを図る構えだ。

*1元=約23円で計算しています。

(翻訳・36Kr Japan編集部)

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