ポータルサイト大手の「捜狐」 2019年第4四半期決算を発表 検索事業が好調で成長を支える

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中国の大手ポータルサイト運営会社「捜狐(Sohu)」は9日、2019年第4四半期(10~12月)の決算を発表した。第4四半期の売上高は前年同期比5%増、前期比2%増の4億9000万ドル(約520億円)で、ブルームバーグの予測を1300万ドル(約13億6000万円)上回った。また捜狐が前四半期に発表した業績予測の上限額も2000万ドル(約21億円)上回った。

GAAPベースでの純損失は1800万ドル(約19億円)で、ブルームバーグの予測2100万ドル(約22億円)を下回ったほか、捜狐が前四半期に発表した損失予想額の上限2700万ドル(約28億円)も下回った。Non-GAAPベースでの純損失は5100万ドル(約54億円)。

第4四半期の捜狐の売上総利益は2億5500万ドル(約270億円)で、売上高総利益率は52%とブルームバーグの予測を5ポイント上回った。

捜狐の収益は主にリスティング広告、ポータルサイト広告、動画広告を含むオンライン広告事業による。これまで同社の収益に最も貢献してきたのが検索および検索関連の広告収入であり、今回も同様だった。

今四半期のブランド広告による売上高は、前年同期比25%減の1億7500万ドル(約180億円)だった。また検索および検索関連の広告による売上高は前年同期比5%増の10億7000万ドル(約1120億円)、インターネットゲーム事業の売上高は前年同期比13%増の4億4100万ドル(約460億円)となった。

捜狐の傘下企業「捜狗(Sogou)」は中国第二のモバイル検索エンジンに成長しており、同社が獲得しているパイは大きい。マーケットリサーチ企業「CTR(央視市場研究)」の予測によれば、捜狗検索が2019年のモバイル検索市場のシェアは18.5%に達した。

テンセントとの協業は検索事業の力強い後ろ盾となっている。捜狗とテンセントは2018年に事業提携枠組契約を更新しており、捜狗検索は今後5年間、テンセント製品のデフォルト検索エンジンとなる予定。一方、テンセントは強力な検索エンジンの自主開発を諦めていない。昨年12月、微信(WeChat)の検索機能が正式に「微信捜一捜」としてアップグレードされた。またバイトダンス傘下の「今日頭条(Toutiao)」による検索エンジンも徐々に勢力図の一部を占めつつある。同社は先日、半年間のテストを経てアプリ「頭条捜索」をリリースした。

捜狐の第4四半期の販売・マーケティング費用は7838万ドル(約82億円)、一般管理費は2690万ドル(約28億円)、製品開発費は1億500万ドル(約110億円)だった。

注目に値するのは、昨年12月31日の時点で、捜狐の現金および現金同等物と短期投資から銀行貸付金を除いた金額が、前年同期比13%減の合計15億1000万ドル(約1590億円)となった点だ。

このほか、2020年第1四半期の売上高は4億~4億3500万ドル(約420億~460億円)、Non-GAAPベースでの純損失は2500万~3500万ドル(約26億~37億円)、GAAPベースでの捜狐に帰属する純損失は2000万~2800万ドル(約21億~29億円)と予想されている。
(翻訳・神部明果)

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