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大人気火鍋チェーンの「海底撈」が45日ぶりに営業再開、新型コロナに負けず

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3月11日午後、火鍋チェーン大手の「海底撈(HaiDiLao Hotpot)」が、3月12日から中国15都市の85店舗の営業を再開し、店内で飲食の提供を行うと発表した。

今回再開する店舗は二級、三級都市が多く、北京、上海、広州、深圳の店舗はない。杭州、南京、成都、青島では10店舗以上が再開し、この4都市だけで再開する店舗の65.9%を占める。

画像は36Krが作成

新型コロナウイルス流行のため、海底撈は1月26日に中国国内の全店舗の営業停止を発表。その後45日間、同社は感染症対策を入念に進めると同時に、営業停止による損失をなんとか穴埋めしようと努力してきた。

主要業務の売り上げにダメージ

海底撈の最新の財務レポートである2019年中期報告によると、同社は中国本土で550店舗を持ち、前年同期比で74.05%増えている。主要業務売上高は113.31億元(約1700億円)で、総売上高の96.9%を占める。既存店売上高は4.7%増の63.28億元(約950億円)、客単価は100.3元(約1500円)から104.4元(約1570円)に増えた。

データは海底撈2019年上半期業績レポートより

外食業は顧客が密集するため、感染症の影響がもっとも大きく出る産業の一つである。中国料理協会の調べによると、感染症が続く間に、売り上げが0になった外食企業は78%に上り、売り上げが通常時の1割以下になった企業は9%、通常時の2〜3割になった企業は7%だということがわかった。海底撈も例外ではなく、主要業務である店内飲食による売り上げが激減している。

店内飲食ができない状態が続くなか、海底撈は2月15日から北京の一部店舗で出前営業のみを再開し、その後上海、西安、深センなどでも同様の措置を取った。

さらに、海底撈は2月29日に火鍋の加熱用惣菜を発表し、海底撈の公式アプリ、デリバリープラットフォーム、ECプラットフォームでの販売を開始した。同日夜にはアリババ傘下のEC「淘宝(タオバオ)」で惣菜を使った実演ショー(ライブ配信)を行い、視聴者は4時間で200万人に上った。

海底撈の最新の財務レポートによると、出前業務の売上高は1.88億元(約28億円)で、総売上高の1.6%にしかならない。つまり、出前を再開し、惣菜を新たに発表したとしても、現在の売上高の規模では焼け石に水だと言わざるを得ない。

終息まで持ちこたえうる現金保有額

シンクタンクの「恒大研究院(EVERGRANDE RESEARCH INSTITUTE)」の分析によると、営業停止が長期化することで、賃料、人件費、利息などの費用で企業の損失が膨らみ、小規模の企業が倒産に追い込まれる可能性があり、川上、川下産業で倒産の連鎖が起こる可能性があるという。

その結果、感染症終息後に消費がリバウンドした場合、危機から生き残った大企業への集中が起きると予想される。さらに海底撈には自社サプライチェーン、独自の管理制度による規格化された店舗、スケールメリットの3つの強みがあり、一気にシェアを伸ばすことも期待できる。

証券会社の「中信建投(CSC Financial)」の試算によると、賃料と原料費による海底撈のキャッシュ・フローへの影響は小さく、営業停止中のコストは主に人件費で、ひと月あたり約3億元(約45億円)になるという。海底撈の現金と現金等価物は潤沢で、仮に1カ月営業を停止しても、250~270店舗を新規出店できる規模を誇るため、感染症終息まで十分持ちこたえられる。

ブルームバーグ社の予測によると、海底撈の2019年下半期の売上高は155.48億元(約2300億円)で、前年同期比61.5%増となるが、2020年上半期は同94.20億元(約1400億円)、前年同期比19.5%減になるという。

(翻訳:小六)

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