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ペットフードやペット用品市場は激戦区だが、ペット用のスマートデバイスという領域はまだブルーオーシャンだ。
そのなかで注目すべき企業の一つが、中国スマートフォン及びIoT家電大手のシャオミ(小米)のエコシステムに属するスタートアップの「猫猫狗狗(KITTEN&PUPPY)」だ。同社は2016年に設立され、今年3月18日にシャオミと共同開発したペット用スマート給水器をシャオミのオンラインストアで発売した。これは12カ月かけて開発した初の給水器で、発売前にシャオミのクラウドファンディングサイトで出資を募ったところ、2.1万台の予約が入った。
スマートペット用品という新ジャンル
猫猫狗狗はシャオミと同じく、効率性と高いコストパフォーマンス重視という価値観に基づき、デザインと品質などの面で研究開発を続けてきた。今回の給水器は部品等のサプライヤーを厳選し、「iFデザインアワード2020」で受賞を果たした。製品の普及のため、同社はクラウドファンディングの出資者向けに149元(約2400円)の割引価格で販売している。通常の小売価格は169元(約2700円)となる。
給水器を開発したのは、使用頻度が高く、スマートペット用品という新ジャンルを確立させるのに適していると同社が判断したためだ。製品はシャオミのオンライン・オフラインストア両方で販売され、アリババの「天猫(Tmall)」や「京東(JD.com)」といった大手ECサイトにも出品している。
ペット用品は安全第一
同社の創設者兼CEOの呉璡氏によると、消費者はペット用品に子供用品と同じくらいの安全性を求めており、安全にかかわる問題が発生すれば、ブランドとして壊滅的な打撃を受けてしまうという。
そこで、猫猫狗狗の開発陣は安全性の高い材料を採用し、認証取得にも努めてきた。直接水に触れる部分では米国FDA(食品医薬品局)が認証した食品包装に使用可能な材料を使い、漏電防止のために高価な導線を使用している。製品の構造は洗いやすさを考え、できるだけシンプルなものにした。
ペット用品のスマート化とインテリア化
飼い主にとってペットとの暮らしの重要性が増し、さらに電子製品に囲まれて育った現在の若者世代がペットを飼い始めるようになったため、スマートペット用品は抵抗感なく受け入れられる土壌ができた。また、CEOの呉氏によると、これまでのペット用品はデザイン性がなく、自宅のインテリアとして使えないことが購入をためらう要因になっていたため、インテリアとしての美しさを追求することも大事だという。
製品の魅力を消費者に感じてもらい、早期に多くの顧客を獲得するため、この製品はシャオミの他の製品と同様に比較的低価格で販売されている。販売チャネルは上記のシャオミのオンライン・オフラインストアやECのほか、SNSでのマーケティング、オフラインのポップアップストアなども計画している。
猫猫狗狗の社員は約40人で、呉璡氏は同じくシャオミのエコシステムの一員である「紫米科技(ZMI)」で長年プロダクトマネージャーを勤めていた。ほかの中心メンバーはハイアール、フォックスコン、シャオミなどの出身だ。同社は昨年シャオミと「順為資本(SHUNWEI)」からシリーズPre-Aの資金調達を行い、現在シリーズAの資金調達を模索中である。
(翻訳:小六)
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