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中国の新興コーヒーチェーン「瑞幸咖啡(luckin coffee)」は2日、2019会計年度(1~12月)の財務諸表において監査で指摘された問題について、取締役会が特別委員会を設置し内部調査を行っていると発表した。現段階では、2019年第2四半期から第4四半期の間に架空取引により総額22億元(約330億円)を不正に計上した点、また同期間に一部の経費や費用を大幅に水増ししている点が指摘されている。
発表後、瑞幸咖啡の株価は取引開始前に約80%下落し、始値で4.91ドル(約530円)をつけた。時価総額は上場初日の水準まで下げており、1日午後4時(米東部時間)時点で66億3200万ドル(約7100億円)となっている。
瑞幸咖啡によると、同社のCOO兼取締役の劉剣氏と部下数人が不正行為に関わったという。取締役会は特別委員会の提言を受け、不正行為に関わった者を停職処分とした。また、同社の2019年1~9月の財務諸表は信頼性を欠いているとして投資家にも注意喚起している。
同社が粉飾決算の事実を対外公表するに至った経緯は、きわめて受動的なものだった。1月末、米空売り専門投資会社マディ・ウォーターズ・リサーチ(MWR)が、ある匿名の人物から、瑞幸咖啡が販売数や販売額について水増し報告を行っているとの告発文書を受け取ったと公表。その内容を「信用に足るもの」とし、告発文書の写しを同社公式ツイッターに投稿した。当時、瑞幸咖啡はこれを「事実無根」と言下に否定している。しかし、それを裏付ける財務データやエビデンスの類は示さなかった。
<関連記事:「luckin coffee」に水増し行為か 膨大な証拠を提示する匿名報告書が流出>
中国のITニュースサイトTechWebの報道によると3月25日、米国で著名な弁護士事務所が共同で集団訴訟を呼びかけ、2019年11月13日から2020年1月31日の期間に瑞幸咖啡の株を購入した投資家に対し、今月13日までに上記の弁護士事務所に連絡するよう求めた。
設立2年未満で米ナスダック上場と未曽有の成長を遂げてきた瑞幸咖啡だが、破格のクーポン券をばらまいて事業拡大につなげる収益モデルには、上場後も常に疑問符がついていた。
新型コロナウィルスの蔓延を受けても、瑞幸咖啡は全国に展開する4500店のうち500店を営業させている。感染拡大が深刻化してきた春節(旧正月)期間のみならず、最近になっても販売促進のためのキャンペーン企画を次々と打ち出し、そのたびに同社の株価は若干持ち直してはいるのだ。
※画像は瑞幸咖啡提供
(翻訳・愛玉)
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