百度、コロナ禍で広告収入低迷 次の一手は?

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中国検索大手の百度(バイドゥ)のニュースフィード業務にまたもや行政指導が入った。「大量の低俗な情報」「見出しと内容が合わない記事が多く存在」などといった問題により、百度アプリのニュースフィードは4月8日から更新が停止している。前回の行政指導は2019年1月だった。

この件により、百度アプリのアクティブユーザー数と滞在時間は減少し、広告収入に響く可能性がある。もともと新型コロナ禍で広告業界全体が低迷するなか、百度は一層厳しい局面に立たされている。

百度の広告事業の長い冬

直近の5年間において、百度の売上高の7割は広告収入が占めている。同社にとっての広告の重要性がわかる数字だ。

バイドゥの財務レポートをもとに36Krが画像を作成

しかし、中国の景気の低迷により、広告予算が削減され、百度の広告事業は昨年Q2からマイナス成長に陥っていた。

データはバイドゥより(2020年4月15日時点)

競合相手となるバイトダンスが展開している大人気ニュースアプリ「今日頭条(Toutiao)」とテンセントのチャットアプリ「WeChat(微信)」が広告事業を順調に伸ばしていることも、百度にとって大きなプレッシャーである。業界全体が低迷し、そのうえ強力なライバルが攻勢をしかけてきているというのが、同社の直面している現状だ。

数値だけを見れば、2019年Q4の広告収入の前年同期比伸び率は回復しているが、それは2018年下半期に医療関連広告の見直しを行っており、2018年Q4の売上高が低かったためだ。実質的な好転ではなく、百度の広告事業の冬はまだ続いていると言える。

データはバイドゥより(2020年4月15日時点)

相次ぐ想定外の事態

今年年初に新型コロナ禍が広がり、多くの企業が広告予算を削減した。そのため、百度は3月に発表された2019年度の財務レポートにおいて、投資家に対しリスクへの注意喚起を行っていた。

減少した広告予算は医療、観光、自動車産業のものが中心で、これらはゲーム、Eコマース、オンライン教育など、この逆境のなかで台頭した産業の広告によってある程度穴埋めすることができる。しかし、百度は中小企業の広告主を多く抱えており、これらの企業が新型コロナ禍で倒産に追い込まれるような状況になれば、広告収入がさらに低迷する恐れがある。予想では、2020年Q1の売上高が前年同期比5%〜13%減の210億〜229億元(約3200億〜約3400億円)となり、検索、ニュースフィード、AIからなる主要業務の売上高は10%〜18%減少となる。

新型コロナ禍だけでも大問題だが、そこにアプリへの行政指導が加わったのである。しかもいつ通常通りのニュースフィードを再開できるかは不透明だ。バイドゥが元気を取り戻すのはまだ先だと思われる。

AIの成長を待ち、その他の事業も伸ばす

百度の屋台骨である広告事業は低迷しているが、2017年から全力を傾けているAI事業はどうなっているだろうか。

財務レポートの数値から計算すると、2017年〜2019年の3年間、そのAI事業売上高はそれぞれ27億元(約400億円)、57億元(約860億円)、97億元(約1500億円)となっており、順調に伸びていることがわかる。しかし、総売上高に占める比率はまだ低く、上記3年間はそれぞれ3.2%、5.5%、9%であった。

財務レポートの数値をもとに36Krが画像を作成

AI事業ではまだ広告事業の減収分を賄えないため、百度はほかの道を探らなければならない。そこで注目されているのがライブコマースだ。4月3日、百度がライブコマースを始めるのではないかとの情報が流れ、それに対し同社は「確かにライブ配信は今後注力する方向性の一つである」と答えた。百度には各種のサービスがあり、それぞれの利用者の好みに合わせて、健康情報のライブ配信、博物館のライブツアーなどを検討しているという。ライブコマースについても、4月14日にライブ配信番組において詳しく説明した。

総じて言えば、売上高の低迷が続くと予想される今、百度はコストを抑え、新しい収益事業をできるだけ早く見つけることが重要になるだろう。

(翻訳:小六)

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