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「アクセンチュア(Accenture)」は先月29日、中国のデジタルマーケティングのコンサルティング企業「企加雲(iTrigger)」の持ち株の大量買付を行ったと発表した。
アクセンチュアは企業の戦略コンサルティング、インタラクティブ・マーケティング、テクノロジー、企業運営に関するソリューションの提供を行う、フォーチュン・グローバル500にランクインする企業で、大中華圏では30年以上の業務経歴を持つ。アクセンチュアによれば、今回の買収はクラウドコンピューティング長期戦略の一部となる。アクセンチュアは中国市場で現地のクラウド専門家を起用し、多種業界の顧客企業のシステムクラウド化をサポートしている。
一方、2017年に設立された企加雲は、「コンサルティング・製品・運営」をセットにした総合ソリューションを提供することで、Alibaba Cloud(アリババクラウド)を利用したオムニチャネルのデータ管理を実現し、的確なマーケティングや消費者体験の向上を図る。またクラウドネイティブなチャネル管理とデジタルマーケティングのソリューションを提供して、企業の変革を促す。
企加雲の創業者、喩思成氏はアリババグループの副総裁とOracleのグローバル・バイスプレジデントを歴任している。同社の中核的なエンジニアはアリババ、Oracle、IBMなどの出身者たちだ。企加雲は2017年にシリーズAで1億元(約15億円)近い資金調達を行った。アリババグループがリード・インベスターとなり、「銀杏谷資本(Yinxinggu Capital)」と元璟資本(Vision Plus Capital)も出資している。
同社は、台湾系大手食品企業「統一集団(Uni-President)」の自動販売機、不動産企業「碧桂園(Country Garden)」傘下のスーパー「鳳凰優選(Phoenix Selection)」、家具販売大手「居然之家(Easyhome)」、「銀基集団(Silver Base Group)」のリゾートエリア「銀基国際旅游度假区」、食品チェーン店の「紫燕食品(Ziyanfoods)」 などのためにビジネスプラットフォームのソリューションを提供し、「河北参陸伍集団(365 International)」「浙江物産環保能源(ZJMI Environmental Energy)」などの企業のデータプラットフォームを構築した。
今回の買収で、企加雲はアクセンチュアの大規模なクラウド応用のノウハウや総合サービスの手法に接することができるようになり、企業のクラウド化を推し進める能力を一層強化することができるだろう。
企業が業績向上に向けてますますクラウドコンピューティングに依存する中、今回の買収はアクセンチュアの中国市場開発における重要な一歩となる。企加雲はアクセンチュアのクラウドネイティブなテクノロジーをローカライズすることで一層磨きをかけ、業界エコシステムの中での地位を一層強固なものにするに違いない。企加雲のクラウドテクノロジーとデジタル化マーケティングを活用すれば、より多くのニューリテール顧客群へのアプローチも可能になり、クラウドを活用した革新や業務改善を推し進めることが可能になる。
(翻訳・近藤)
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