ミニプログラムの最新ランキング 4割はミニゲームがランクイン

2018年6月5日、アラジン統計プラットフォームは今年5月のミニプログラムランキングTOP100を発表した。4月と比較し、ミニプログラム市場には以下3点の革新的な変化があったという。

ミニゲームの成長が群を抜いている

TOP100にランクインしたミニプログラムのうち、ミニゲームは4割を占めるまでになっている。シンプルで手軽なミニゲームは、スキマ時間の利用に最適だと多くのユーザーが感じた結果だろうか。

また、WeChat(微信)は5月、ゲーム中に挿入される動画広告に「インセンティブ広告」を導入。これは、強制的に表示される従来の広告と違い、ユーザー個人の判断で見ない選択もできるものだが、広告を視聴した場合にはゲーム中のアイテムなどを獲得できるなどユーザーに対価をもたらすシステムであるため、結果的にはユーザーに積極的な広告視聴を促すようになっている。この動画広告の方式がプラスに働いたものとみられる。

ミニプログラムとオフラインのリンク強化

各種小売大手が推進する「ニューリテール」(新しい小売業態)のもと、リアルの生活と直結したサービスにミニプログラムがどんどん参入してきている。大手ショッピングモールのワンダプラザ(万達広場)、国内最大のスーパーマーケットチェーン・永輝超市「永輝生活+」などの物販をはじめ、公共交通の運行状況を通知するアプリ「車来了」、地下鉄乗車賃を電子決済できる「騰訊乗車碼」「深セン通」などが典型的な一例である。

行政機関や自治体の初参入

広東省が運営するミニプログラム「粤省事」は、ID認証を済ませれば行政関連のワンストップサービスを受けることができるものとして登場している。

また、WeChatミニプログラムは、過去1か月あまりの間に新たな二大戦略として以下のような方針を打ち出している。

ミニゲーム内の広告に関して

ミニゲームの開発者は、テンセントの「流量主」(Googleのアドセンス(AFG)に類する連動型広告サービス)に申請することで、ゲームの各場面と広告を一体化できる。前出の「インセンティブ広告」もその一例である。ほかに、開発側がゲーム内コミュニティに直接アプローチし、活性化することも可能になっている。

ミニプログラム内のシェア機能について

ミニプログラム、ミニゲームあるいはWeChat内サイト、サードパーティーアプリからユーザーがシェアした情報について、これまで開発者は関知できないようになっていた。こうしたシェア機能の制限については本来、一部のシェア機能の悪用について対策を講じたものであった。

こうした制限は、CVR(コンバージョンレート)には大きく影響してこなかったが、一部のミニプログラムについては、DAU(1日当たりのユーザー数)が3割ほども減少する事態を招いている。アラジン統計プラットフォームの創始者・史文禄氏は直近1年間の状況を鑑み、シェア機能の制限がユーザーを過度に縛ることがあってはならないと、今後は緩和の方向へ舵を切る可能性を示唆している。

ミニプログラムの開発側については、リテーションレート(既存ユーザー維持率)も明らかに改善している。その影響かどうか、これまでTOP100に食い込むには少なくともUV(ユニークビジター)1万人がハードルとされてきたが、今年5月の段階ではUV20万人でも100位圏内は保証できない状況である。また、ミニプログラムの開発費はアプリより大幅に削減できるため、個人開発者の伸びがとくに著しい状況である。

WeChatの2018年1月15日付公式発表によると、ミニプログラムのDAUは1.7億、総リリース数は58万、開発者は100万超、サードパーティーによる開発プラットフォームも2000を超えている。今後はさらに驚異的な伸びを見せるだろう。

以上が5月のTOP100ランキングに関する統括である。続いては、アラジン統計プラットフォームの5月のレポートから抜粋したものである。

ミニゲームがさらなる活況、ランクイン数で記録更新

2018年4月と比較し、2018年5月のTOP100にランクインするジャンルに明らかな変化が見られた。ゲーム、お出かけサービス、オフラインでの小売りサービス、動画、行政サービスを含む各種商業サービスなどは増加の傾向。反して、写真撮影、飲食、ソーシャルメディアサービス、コンサル、旅行、自動車などは減少傾向。横ばいを示しているのはオンラインショッピング、生活関連サービス、教育関連など。生活に密接したものほど注目度が高いと言えるだろう。

中でも、ミニゲームは2018年4月より2018年5月が21.21%増でおよそ4割を占めるまでに急成長している。ランクインした40のミニゲームのうち、およそ半数に当たる19が新規ランクインしたもので、カジュアルゲームやパズルゲームがとくに存在感を示してきている。

平均指数の上昇傾向が続く

5月のTOP100ランキングにランクインしたミニプログラムの平均指数は7229.05で、4月の6984.3から3.5%上昇している。平均指数を上回ったジャンルはミニゲーム、オンラインショッピング、お出かけサービス、動画、旅行、教育だった。平均指数は引き続いて上昇の傾向で、TOP100圏内に入るハードルはさらに高くなってきている。

新規ランクインのジャンルは一極集中 コピーやパクリも増加

5月のランキングでは34のミニプログラムが新規ランクインした。うち19件がミニゲーム、3件が生活関連サービス、3件がオフラインでの小売りサービス、2件がお出かけサービス、2件が商業サービス、2件が写真撮影、1件が動画、2件がオンラインショッピング関連だった。

また、今月は新ジャンルのミニプログラムが28件リリースされたが、うち8件がTOP100にランクインしている。

老舗業者と個人開発者の継続増加 ミニプログラム起業の好機

ミニプログラムの開発元については、いわゆる”老舗”企業が全体の12%を占めていて、4月比3%増となっている。個人の開発者は4月比4%増の11%。インターネットの世界に限らず、業界が健全に成長するためには新たなジャンルやアプローチの誕生が不可欠であり、それが多くの中小企業や個人事業者にビジネスチャンスをもたらすものとなる。ミニプログラムは彼らにとっての福音となり、現状打開のきっかけとなりうるものだろう。

3割が複数のミニプログラム所有企業 テンセント系はミニゲームで最多

2件以上のミニプログラムを運営する企業が全体の3割を占めている。ただし、4月にランクインしていたIT企業の上海游光以外は、全てTOP100圏外に転落。かわりにテンセント(騰訊)、中国版グルーポンなどを運営する美団、クラシファイド広告サービスの58同城などがランクインした。

テンセント系のミニプログラムではゲーム系が最多を占め、前月7件、今月は10件を数えた。

関連キーワード

日本企業のDXを促進するプラットフォーム「CONNECTO」
無料コンテンツ公開中

最新記事