最新の3D顔認証機能搭載、OPPOが新モデル「FindX」発表
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アップル社の「iPhoneX」。現時点では、世界で最も完璧なフルスクリーンディスプレイと、アンドロイド各社が二の足を踏んでいたAIと3D赤外線マッピング技術を実装する3D顔認証「FaceID」を有している。しかし、この唯一無二のセールスポイントは、今や「iPhoneX」だけのものではなくなるかもしれない。
中国の広東省に本拠地を置く電子機器メーカーで、スマートフォンのシェア世界第4位のOPPOは今年5月、3D顔認証技術の実現に注力することを発表。また、顔認証に関するOPPO社の技術ソリューションは、ORBBEC(奥比中光)によるものである事も公表された。そして、フランス時間の6月19日、OPPOはパリで正式に「FindX」の新機種を発表。やはり、この新機種に搭載された3Dパターン投影ソリューションは、3Dカメラセンサー技術のハイテク企業・ORBBECによるものと判明した。
ORBBECは2013年設立。しかし、創業メンバーらは2002年には既に3Dセンサーに関する研究を開始していた。黎明期のORBBECは大型サイズの3Dセンサーで市場に参入したが、2015年には自社開発した「MX400」チップの量産に成功。直後、第1弾の3Dセンサーカメラ「Astra」の量産にも成功し、無人販売機、AIを搭載したスマートリビング、スマートロボット、スマート家具、スマートセキュリティ、インダストリー4.0(製造業のデジタル化)等、幅広い分野に応用されることになる。
その後、ORBBECはモバイル用小型3Dセンサーの開発に集中。2017年、36Krの取材に応じた同社CFO(最高財務責任者)の陳彬(チェン・ビン)氏は、「現在、モバイル用3Dセンサーの大量生産に向けて最終調整中であり、2018年にはメーカーに出荷できるだろう。スマートフォンの年間出荷数が膨大であること、中でも3Dセンサーに対するニーズが最も高いことから、スマートフォンにおいて3Dセンサーを導入できれば、ほとんどすべてのIoT関連ハードウェアにおいても活用できると考えている」と語った。
OPPOの公式発表によると、ORBBECが同社に提供した3Dパターン投影技術の最も重要な応用は、3D顔認証によるロック解除と決済機能の安全性だ。「FindX」の顔認証によるロック解除は所要時間0.1秒。また、3Dパターン投影は、人の顔の赤外線シグネチャーと奥行き情報を集めることで、安全性をより高めることができる。「FindX」の3Dパターン投影技術は決済機能の安全性以外にも、3Dリコンストラクション、AR、ゲームなどの多くの方面での応用が可能だ。

36Krは既報で、ORBBECによるスマートフォン向け3D顔認証カメラ(プレ版)「Astra P」の主要なパラメーターを紹介した。その際、「iPhoneX」との比較も行っている。比較の結果、消費電力・解像度・フレーム速度・3D立体映像視聴システム・3Dレンダリング及び20~50cmの距離における識別能力で、二者は互角と判明。しかし、50~70cmの距離において、また特に明るい環境の中での識別精度では、ORBBECの技術は「iPhoneX」を凌いでいた。
フランスの調査会社Yole Developpement社のレポート「3Dイメージングとセンサー2017」によれば、3Dイメージングとセンサー部品市場の複合年間成長率は37.7%、2022年には90億米ドルに達するとみられている。この飛躍的な成長率のマーケットには資本の後押しも得られている。今年5月、 ORBBECは、3億ドルを超すシリーズDラウンド融資を達成したと発表した。この融資は、アリババ傘下金融企業のアント・フィナンシャル(螞蟻金服)、投資企業のSAIFパートナーズ(賽富亜洲)、資本管理企業のグリーンパイン・キャピタルパートナーズ(松禾資本)、 ベンチャーキャピタルのシリウス・ホールディングス(天狼星資本)、 投資機構のR-Z キャピタル(仁智資本)等の、出資者の相乗り投資によるもの。アント・フィナンシャルの参入は、ORBBECの3D顔認証技術が、インターネット金融や「ニューリテール」においてさらに応用されることを意味しているだろう。