BATからの参入が拡大、老舗銀行は自動車金融をさらに重要視

BATの主導で、中小の自動車ローン用プラットフォームが自動車金融業界の推進剤となっている。先駆者である各銀行も絶え間なくこの分野に投資を続けている。

中信銀行の広州支店は、2018年中に1000以上の自動車分野での顧客を獲得し、1000億元規模の金融サービスを提供すると発表している。光大銀行も自動車金融センターを設立した。

長く続く金融不況の中で、銀行は新たな成長産業を求めている。世間への浸透率がまだ低く、かつ巨大な市場を持つ自動車金融が未開拓市場であることは疑いようもない事実だ。

易観の最新データによると、現在の自動車金融市場の浸透率は38%に留まり、ほか先進国の70%に対して大きな余力を残している。同時に、自動車金融市場の規模は年ごとに25.7%のスピードで拡大することが予測されている。

これに留まらず、自動車市場そのものの要求も変化している。

従来の自動車ローンモデルは、自動車本体の売り上げ増加ペースが鈍化するにつれて縮小を余儀なくされている。それと同時に、自動車金融市場には需要、モデル、売り上げルート全てに新しい変化がもたらされることになった。新車購入需要以外にも開業に伴う購入や、中古車、リースにかかる金融サービスなど様々な形での需要が大きく増えている。

特にアップグレード需要や中古車金融の繁栄により、銀行はこの分野において足りなかった新しい成長のチャンスの発見することとなった。中信銀行の自動車金融部門責任者は取材に対して、中古車分野への参入だけにとどまらず、今年中に自動車金融業務が自動車産業全体を巻き込んだものになると考え、その上で未来においても積極的に中古車市場の開拓に努めたいとの考えを示した。

これらの背景には、各銀行がより深い発展への布石を打って出たことがある。各銀行は昔ながらの自動車ローン業の延長として、自動車産業全体にまたがるサービスネットを拡大したい考えだ。

銀行は金融サービスの先参入者として、自動車金融市場において大きなシェアを占めている。資料によると、2017年末までで我が国の商業銀行の自動車金融におけるシェアは67%である。

銀行は市場のシェアにおいて今のところ絶対的に優位だとはいえ、IT企業からの挑戦に直面しているのもまた現状だ。特にBATからのプレッシャーは巨大なものだ。未開拓市場としての優位性に惹かれ、自動車金融業界は参入の渋滞を起こしている。タオバオやTmallなどのECプラットフォームを基盤に、アリババは「車秒貸」というサービス、テンセントは自動車ローンサービスやWeChatを通したリースサービスへの投資、Baiduはネット上の自動車に関するサービスプラットフォームをそれぞれ推し進めている。

これらの企業やその提供するサービスが従来の銀行のものと違っている点は、ネット上での優位性を生かし、ローンサービスに付け加えて柔軟な対応が可能なことだ。特に一度で動く金額が少ない中古車売買やリースなどに関してこの点は大きい。

さらに重要なのは、ITプラットフォームでの自動車金融はビッグデータの活用において顕著な優位点があることだ。ユーザーの金融に関するデータ、たとえば資金力や社会信用スコアなどを活用・分析することが、IT自動車金融の重要な鍵となる。

オンラインでの金融ルートの発展は、消費者の行動選択や習慣を変化させ始めた。このことは自動車金融業界にとって影響が大きい。操作が簡単なITプラットフォームはユーザーがお金を借りるまでの敷居を大きく下げ、消費者がオンラインで車を購入することへの抵抗を減少させることに確実に貢献した。銀行の市場における大きなシェアも、取って代わられるかもしれないリスクにさらされている。

しかし、銀行も独自の優位性を持っている。

銀行は長年にわたって累積的にたくさんの顧客を獲得してきた。この点は今のところBATらIT企業がどうやっても及ばない。

豊富な資金力も銀行の自動車金融業の展開を大きく支えている。銀行は自動車メーカーに向けて販売営業にかかる金融業務や工場建設、その他サービスの拡充を行っており、それらが銀行の自動車金融業務の基礎となっている。同時に、自動車メーカーとの連携を通じて、銀行は多くの割引や補助金などを提供しやすくなっている。華夏銀行のサプライチェーン金融センター・営業主任の呉健雄は取材に対し「現在、一般消費向けの金融業務は多くの銀行においてクレジットカード部門が責任を負っているが、もし自動車メーカーからの利用がなければ、クレジットカード業において割引や補助を提供し続けることは難しいだろう」と答えている。

ITプラットフォームに比べて、従来の銀行は豊富な顧客資源と経験を持っていることは疑いようもない。だが、銀行は長きにわたって自動車銀行業務に重点を置いてこなかった。近年では、自動車金融の需要の高まりに伴い、消費行動にも変化が起こり、IT化が顕著な潮流となった。このことは銀行に小さくない競争のプレッシャーを与えている。銀行も今までの経験に固執せずに、積極的な変化を求められている。

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