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オフィス向けの顔認証などを手掛けるスタートアップ「魔点科技(Moredian)」が近ごろシリーズCで1億2000万元(約19億円)を調達したことがわかった。リード・インベスターは「同創偉業(Cowin Capital)」。「浙大聯創投資(ZJU Joint Innovation Investment)」、「陸石投資(Landstone Capital)」がコ・インベスターを務めた。魔点科技はシリーズAでアリババの戦略投資を受けている。シリーズBでは1億元(約16億円)を超える資金を調達済みだ。
新型コロナウイルスの流行を受け、今年の中国では各業界でデジタル化が加速した。魔点科技は今年が設立3周年という区切りを迎え、製品の実用化、市場化のスピードを加速したタイミングだ。同社の肖伝宝CEOによると、スマートインタラクションを入り口に「データの連携」という発想で、オフィス・教育・工場など具体的な場面に切り込んでおり、規格化された製品とサービスを提供することで企業がスマートオフィス化を実現するサポートをしているという。
ある大手企業は過去1年間に全拠点で魔点科技の設備とサービスの使用を開始した。魔点科技のサービスは場面ごとの応用も細部にわたっている。例えば急性感染症の発生に非常に敏感な養殖場では、人の出入りによって細菌が持ち込まれるのを防ぐために、顔認証で給餌の時間と人員を制限している。
同様の仕組みで魔点科技は教育関連企業や学校、医療・ヘルスケア、倉庫・物流、不動産、税務、ホテル、インターネット、金融など数十にわたる業界にサービス提供が可能だ。今年、同社は新たに1万を超える学校にサービス提供を開始した。現時点ですでに30万を超える企業にデジタル化サービスを提供しており、1日あたりのサービスリクエスト数は1億を超える。
同社の収益モデルも注目すべき部分だ。企業向けにデジタル化サービスを提供する他の企業とは違い、魔点科技が提供しているのはソフト/ハードウエア一体の規格化された製品とサービスだ。導入時にはハードウエアとソフトウエアサービスに係る費用、以降は年間費用がかかる。
今年の出荷量は昨年の3倍になったという。「我々はスマート化した製品とシーン別のサービスで異なる業界のニーズに応えられる」と肖CEOは語る。
魔点科技が業界内でも注目を集める理由の1つにはアリババの戦略投資先であり、アリババおよび同傘下のビジネスコラボレーションツール「DingTalk(釘釘)」と提携していることが挙げられる。過去1年で魔点科技とDingTalkの提携はより緊密さを増し、共同で多数の大手企業にサービスを提供している。
今回調達した資金は主に製品のイノベーションと研究開発、およびトップレベルの人材募集に充てるという。魔点科技は将来的にスマートオフィス分野に力を入れるとともに、業界での応用とエコシステムにも力を入れていく。(翻訳・山口幸子)
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