世界ブランドを目指すティーバッグ「茶里」が16億円超の資金調達、中国でリプトン超えか

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ティーバッグブランドの「茶里(CHALI)」は先ごろ、シリーズBで1億元(約16億円)を超える資金を調達した。リード・インベスターは「碧桂園創投(CGVC)」、コ・インベスターは「温氏投資(Wens investment)」「易凱基金(CEC Capital)」。調達資金は主にチャネル開拓と南沙工場研究開発センターの建設に充てられる。

2013年8月に設立された茶里はティーバッグブランドおよびティー専門サービスプロバイダで、ハーブやフルーツのブレンドティーを主力製品として累計6億個近くのティーバッグを販売。今年のオンライン通販セールイベント「ダブルイレブン(双11)」で、アリババ系ECモール「天猫(Tmall)」の茶里旗艦店の販売量はティーカテゴリーの第3位、ハーブティー類のトップとなり、販売開始から10分で前年同日の販売量を上回った。「京東(JD.com)」では「密桃烏龍茶」が14万セット売れ、同プラットフォームのティーカテゴリー単品販売量トップとなった。

事業者向け(to B)市場ではホテル、オフィス、レストラン等のシェアが約24%に達する。36Krは今年7月に創業者の譚琼氏の話として、中国国内でのティーバッグ製品販売量が向こう1~2年以内に英リプトンを超えるとの見通しを伝えた。

「棒棒乳茶」 画像:茶里提供

茶里はティー製品の新しいイメージと規格を打ち出そうとしている。茶葉と生茶葉ブレンドシリーズを開発するほか、今年は「かわいくておいしい」とうたった「棒棒乳茶(ミルクティー・バン)」を発売し、ダブルイレブンの先行販売では1万セットが2時間で完売した。

中国国内の消費需要が高まる中、欧米のティーサプライチェーンをベースとするコストわずか数円のCTC製法ティーが味と生産工程のローカライゼーションという課題に直面している。伝統品種のほかにも養生茶、ハーブティー、フルーツティーなどが若年消費者に広まりつつある。中国国内では大衆消費者向け製品が不足しており、特に若年消費者層が気軽に飲める国産ティーブランドが少ない。

消費者者向け(to C)市場では、需要の変化が製品の水準向上につながった。ユニリーバが売却を検討と伝えられたリプトンは今年、リーフティーブレンド三角ティーバッグの新製品を発売。「喜茶(HEYTEA)」や「茶顔悦色(Modern China Tea Shop)」などのティー飲料チェーンブランドは実店舗を拡張すると同時にティーバッグ製品の取り扱いを相次いで開始した。また、ファストフードのケンタッキーや「時萃(SECRE)」などの新興コーヒーブランドはティーとコーヒーを混ぜた製品を発売している。

こうした市場のトレンドについて茶里CMOの林川氏は「中国のティー市場には巨大な成長の余地があり、どのように消費者の支持を集め、消費者に到達する最短ルートを築くかがティーブランド経営のカギとなる。茶里は中国茶文化をベースに世界のCHALIへ成長しようとしており、中国版リプトンを目指しているわけではない」と語った。

碧桂園創投VC事業責任者の牟宝璐氏は「茶里は中国の伝統茶芸を現代のトレンドや新しい消費需要と結び付け、新しい消費者に合わせたティー消費文化を確立した」との見解を示している。(翻訳・神戸三四郎)


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