【年末特集】2020年に最も注目を浴びたIPO、中国有望企業7社の顔ぶれ

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【年末特集】2020年に最も注目を浴びたIPO、中国有望企業7社の顔ぶれ

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TMT分野に特化したデータ調査会社「IT桔子」によると、2020年11月25日現在、434社の中国企業が上場を果たした。これは2017年以来、件数的には最も活発な一年となった。

これらの企業が上場を選択した取引所の分布を見ると、中国国内での上場は前年比63%増の344社で、そのうちハイテク新興企業向け市場「科創板」に上場したのは127社。

続く香港証券取引所(IT大手の京東やネットイースの2次上場も含む)は、前年比50%減の59社にとどまった。

また、米中摩擦に直面したものの、米国で上場した中国企業の数は30社もあった(2019年は33社)。

中国企業、2020年は30社が米国で上場 総額約1兆2000億円を調達

36Kr Japanは今年最も注目された企業7社を厳選した。以下企業リストと関連記事を掲載する。

米国市場:不動産テック〜貝殻找房(KE Holdings)

ソフトバンクグループやテンセントが出資する中国のオンライン不動産取引プラットフォーム「貝殻找房(KE Holdings)」が8月14日(北京時間)、米ニューヨーク証券取引所に上場した。不動産仲介大手の「鏈家網(Lianjia)」傘下で発足してから、わずか2年4カ月での米国上場となる。新規株式の公開価格は1ADS(米国預託株式)当たり20ドル(約2100円)。IPO規模は21億2000万ドル(約2230億円)に達し、米国で上場した中国企業としては、2018年3月に上場した動画ストリーミングサービス「愛奇芸(iQiyi)」以来最大となる。

12月28日時点、同社の時価総額は760億1800万ドル(約7兆8800億円)。

ソフトバンク出資の「貝殻」が米上場 時価総額4兆円超で「不動産の雄」の地位確実に

米国市場:電気自動車(EV)〜小鵬汽車(Xpeng Motors)

中国の新興EVメーカーを代表する一社「小鵬汽車(Xpeng Motors)」が8月27日、米ニューヨーク証券取引所に上場した。中国新興EVメーカーとしては「蔚来汽車(NIO)」、「理想汽車(Li Auto)」に続く3社目の米国上場だ。

米テスラが中国で製造を始めたことが世界の新エネルギー車市場の起爆剤となった。需要・供給ともに押し上げられ、テスラの売上高と利益は予想に対して大幅に上昇。株価は年初より6倍近くも上昇した。

テスラにけん引され、中国でも新興EVメーカーらの株価が総じて急上昇している。12月28日時点、同社の時価総額は310億9100万ドル(約3兆2200億円)。

「テスラを追い越し、第二のトヨタに」 中国新興EV御三家「小鵬汽車」の目的地(上)

米国市場:コスメ〜完美日記(PERFECT DIARY)

11月20日、中国発コスメブランド「完美日記(PERFECT DIARY)」を運営する「逸仙電商(YATSEN)」(NYSE:YSG)が、ニューヨーク証券取引所に上場した。今回のIPOでは5億5800万ドル(約579億円)の調達を予定していたが、最終的に15億9000万ドル(約1650億円)以上を調達した。

2019年11月11日(独身の日)に行われたECセール「双11・ダブルイレブン」では、同社の売上高が1億元(約15億円)を超え、エスティローダーなど居並ぶ国際ブランドを抜いたことで、アリババのECプラットフォーム「天猫(Tmall)」史上、国産コスメブランドが販売数でトップに立つという初の快挙を成し遂げた。

12月28日時点、同社の時価総額は100億7600万ドル(約1兆400億円)。

上場秒読みのコスメ「完美日記」、急成長を維持するも純損失180億円 目論見書から読み解く今後の課題(一)

米国市場:小売〜名創優品(MINISO=メイソウ)

日本風のデザインで知られている中国雑貨チェーン「名創優品(MINISO=メイソウ)」が、米国時間10月15日、ニューヨーク証券取引所に上場した。

創業から7年を経た名創優品は、今や世界85の国や地域に4330店以上を展開しており、2633店余りが中国国内、1697店が海外店舗。

12月28日時点、同社の時価総額は83億9900万ドル(約8700億円)。

中国雑貨チェーン「名創優品(メイソウ)」上場後初の決算 売上高3割減でコロナ後も苦戦

香港市場:Eコマース〜京東集団(JD.com)

6月18日、中国ネット通販大手の京東集団(JD.com)が香港証券取引所に上場した。同社は約297億7100万香港ドル(約4100億円)規模の株式公開を実施し、6月11日に同じく香港でセカンダリー上場を果たした中国IT大手「ネットイース(網易)」を上回り、今年の香港証券取引所で最大のIPOとなった。

米国と香港での重複上場に関しては、すでにアリババグループ(阿里巴巴集団)やバイオ製薬企業「百済神州(BeiGene)」などの前例もある。

12月28日時点、同社の時価総額は9965億2600万香港ドル(約13兆3300億円)。

ネット通販大手「京東」、香港への重複上場を申請 中国企業の相次ぐ不正で米国市場が厳しい目

香港市場:小売〜POP MART(泡泡瑪特)

12月11日、アートトイブランド「POP MART(泡泡瑪特)」は香港証券取引所に上場を果たした。

ブラインドボックス(中身の見えない箱)という販売手法でアートトイを一躍メジャーにし、業界のパイオニアとなったPOP MARTは、過去に中国の店頭市場「新三板」に上場。後に上場廃止しているが、当時の時価総額は20億元(約320億円)だった。3年を経て香港市場に挑戦した同社の時価総額は、実に45倍に膨れ上がったことになる。

12月28日時点、同社の時価総額は1080億8600万香港ドル(約1兆4500億円)。

時価総額は1兆円超え アートトイブランド「POP MART」、ブラインドボックスで消費者の心をつかむ(一)

中国市場:半導体〜中芯国際(SMIC)

中国半導体ファウンドリー(受託製造)最大手の「中芯国際集成電路製造(SMIC)」が7月16日、中国のハイテクベンチャー向け株式市場「科創板(スターマーケット)」に上場した。

米国当局が5月中旬から中国通信機器大手のファーウェイ(華為科技)に対する制裁を拡大したことで、中国国産チップへの代替需要が加速した。SMICは中国本土最大のチップファウンドリーとして、A株での上場は過去10年で最大のIPO案件となった。

12月20日夜、米商務省が同社を輸出禁止措置の対象に追加したことに対し、先端チップの研究開発および生産能力に重大な悪影響を及ぼすとのコメントをした。

SMIC時価総額は最高峰の6000億元(約9兆2000億円)から下落し続け、12月28日時点で1893億8800元(約3兆円)となっている。

中国半導体最大手SMIC 国内上場も完全内製化は遠く

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♪‥編集者メッセージ

いよいよ2020年も終わりますが、来年はコロナも収束し、平和な一年になることを願います。

36Kr Japanは、引き続き読者の皆さんに良質な情報をお届けしていきますので、

今後とも何卒よろしくお願いいたします。

(作者・Ai)

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