アリババのトップ交代は中国のプロ経営者時代の幕開けか
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アリババの馬雲(ジャック・マー)会長が去った後のかじ取りが、張勇(ダニエル・チャン)に託されることになった。もしかしたら、これは、中国インターネット業界のプロ経営者時代の幕開けになるかもしれない。
マー会長の誕生日で、教師の日でもある9月10日、彼は1年後に会長を退任し、チャンCEOが後任に就くと表明した。
このニュースは突然に感じる一方で、デジャブ感もある。アリババのECサイト淘宝(タオバオ)が10周年を迎えた2013年5月10日、マー会長はアリババのCEOを退任。2014年9月に米国で上場した際には、目論見書で初めて「パートナー制度」の導入に触れ、創業者色を薄めようとしていることが明らかになった。この時、アリババは3年以内に28人のパートナーを選出する方針を示した。
この制度は、アリババの「企業カルチャーの継承」を目的としたもので、最終的にマー会長の後継にチャンCEOが選ばれたことは、彼が最も企業文化継承に適した人物だという意味だろう。面白いのは、アリババ文化を最もよく継承できると判断されたチャンCEOは、マー会長が最も嫌っていたプロ経営者であるという事実だ。マー会長は以前、「アリババにはプロ経営者はいらない」と公言していた。
アリババは2009年、複数の創業メンバーの退任に伴い、プロ経営者を登用した。しかし翌年の不祥事で、これらプロ経営者は辞任を余儀なくされ、唯一アリババに残ったプロ経営者がチャンCEOだった。
プロ経営者が次々にアリババを離れる中で、チャンCEOだけが生き残ったのは、彼の卓越した手腕と無関係ではないだろう。
チャンCEOが担当した、BtoCサイト天猫(Tモール)の立ち上げは、アリババの成長の柱となった。また、ECサイトのモバイル対応にも大きな貢献を果たした。
この2年、チャンCEOはアリババの新小売り戦略も主導し、最近では出前アプリ餓了麼(ele.me)を買収し、スターバックスと業務提携した。
もちろん、チャンCEOのミッションの大きさは、従来のプロ経営者の比ではない。しかし、彼がマー会長の後を継ぐことは、中国ネット業界のプロ経営者時代の始まりを意味するのではないだろうか。
米国に目を向けると、グーグル、ウーバー(Uber)がプロ経営者を起用している一方、アマゾン、フェイスブックは創業者が実権を握り続けている。
中国のネット業界では、プロ経営者がかじ取りしている企業はほとんど見当たらない。
創業者の企業への執着は、プロ経営者の登用が進まない大きな理由だろう。創業者にとって、企業は子どものようなものだ。
とはいえ、中国のネット業界でも、プロ経営者は必要とされている。企業が「大企業」になるかどうかの段階ではなおさらだ。ofo、餓了麼など、創業者依存が大きいネット企業はその後苦境に陥り、同じような道をたどっている。
(翻訳・浦上早苗)