シャオミ、年俸1億円で自動運転の人材探し。EV製造発表4カ月の現在地

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シャオミ、年俸1億円で自動運転の人材探し。EV製造発表4カ月の現在地

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スマホ・IoT家電大手のシャオミ(小米)が今年3月30日、正式にEV(電気自動車)製造に参入すると発表してから4カ月余りが経った。具体的な進展はまだないものの、自動車に関するシャオミの一挙手一投足が業界中の注目を集めている。

EV製造に参入すると表明してから、シャオミの雷軍CEOは頻繁に各大手自動車メーカーに姿を見せている。地方政府がシャオミの自動車製造拠点を誘致したり、シャオミが自動運転関連企業に頻繁に出資を行うなどの動きもあり様々な噂が飛び交う中、同社の自動車製造がどこまで進んでいるのか、謎は深まるばかりだ。

雷軍CEO一行の視察

4月1日、新エネルギー車(NEV)大手「比亜迪(BYD)」の王伝福総裁とセコイア・キャピタル・チャイナ(紅杉資本中国基金)の瀋南鵬氏がシャオミ本社がある北京市の小米科技園を訪れた。前月30日の発表後すぐに両氏が本社に現れたことから、シャオミが比亜迪に自動車製造を委託するのではないかという見方が一気に強まった。

その後具体的な提携の情報は出ていないものの、6月中旬に開催された「2021年中国自動車重慶フォーラム」で王総裁は「BYDはシャオミのEV製造をサポートするだけでなく、自動車に関するプロジェクトをシャオミと検討しているところだ」と明言している。

4月9日、雷CEO一行は自動車部品世界最大手メーカー、独ボッシュの上海本部を訪れた。一行はその後間もなく車載電池大手「寧徳時代(CATL)」本社に赴いている。

業界関係者は、サプライヤー企業を先に視察するのが非常にシャオミらしいと見ている。シャオミが携帯電話の製造に乗り出した当時もゼロからサプライチェーンを構築しているが、最も効果的だったのは役員が自らサプライチェーンの視察をし、中核となる部品サプライヤーを確保したことだからだ。

サプライヤー企業を視察した後、雷CEOは各自動車メーカーを回り始めた。

4月に雷CEOはまず重慶市の「長安汽車(Changan Automobile)」を視察。

写真:インターネットより

翌5月には広西チワン族自治区にある上海汽車とゼネラルモーターズ(GM)の合弁会社「上汽通用五菱(SGMW)」の生産拠点を訪れた。SGMWの従業員によると、雷CEOは新エネルギー車の生産現場からテストコースまでくまなく見て回ったという。

写真:インターネットより

一行は続いて、雷CEOの故郷である湖北省へと移動し、武漢市に本社を置く「東風汽車( Dongfeng Motor)」へと向かった。武漢市は当時シャオミの自動車製造拠点を同市に誘致しようとしており、雷CEOの訪問当日は武漢市の程用文市長も全行程に付き添った。

また最近、雷CEOは「上海汽車集団(SAIC MOTOR)」傘下の「上汽乗用車」本社を訪れ、「栄威(Roewe)iMAX8」という車種を真剣に観察する姿が目撃されている。一行は小型自動車からミニバンまで、あらゆる車種を見学したという。しかし現時点でシャオミが初めに製造する車種は公開されていない。

自動車業界の劉昭氏は「一連の視察はシャオミが初めに製造する車種を決めるために行われた可能性がある。車両の様々な製造方式や経験を観察し、シャオミに合う製造モデルを探しているのかもしれない」との見方を示した。

EV製造にはまず人材の確保を

雷CEOが東奔西走する傍ら、シャオミの自動車製造チームの構築も着実に進んでいた。

6月に入って間もなく、シャオミは自動運転関連の求人を公開している。求人はセンサー、GPS、アルゴリズム、データ、シミュレーション、車両エンジニアリングなどの分野で、自動運転のほぼ全領域をカバーしている。

業界関係者によると、現在ヘッドハンターがシャオミのために広い範囲で人材を探しているという。しかしシャオミが手掛けようとしている自動運転はまだ初期段階のため、人材確保は難航しているようだ。別の自動車メーカー関係者は「シャオミは世界規模でその道のプロをヘッドハントして自動運転関連の問題を解決しようとしている。提示している年俸は100万ドル(約1億円)以上だ」と明かした。

またシャオミは最近、先進運転支援システム(ADAS)やLiDARなど自動運転に関係する企業に相次いで投資している。6月3日、自動運転関連ハード/ソフトウェアを手掛ける「縦目科技(ZongMu Technology)」に出資。その5日後にもLiDAR分野でのトップ企業「禾賽科技(Hesai Photonics Technology)」に出資している。

続く7月、シャオミは自動運転技術を手掛ける「DeepMotion(深動科技)」を買収、同社から20人余りがシャオミに合流することになったと報道された。

シャオミは完成車関連の求人も間もなく公開する予定だ。より多くの人材を惹きつけるため、シャオミは社員に自動車製造会社のストックオプションを5年に分けて付与する予定だという。

シャオミ幹部 「EV誘致巡る噂は全部デマ」。西安、武漢、合肥…次々と「交渉中」

(翻訳・山口幸子)

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