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中国の都市部でペットを飼育している人は7355万人に上る。ペット関連市場は1700億元(約2兆8000億円)規模に達しており、年27%のペースで成長を続けているという。9月に杭州市でローンチしたばかりのペット関連サービス「ipet寵物管家」を36Krが取材した。
ipet寵物管家は、ペットの健康管理からしつけ、ペット同伴のレジャーまで多様なサービスをワンストップで提供する、ペット関連のSaaS(Software as a Service)である。
特徴はペット医療保険だ。年間365元の保険料で最大40%の医療費を補償する。加入時の年齢制限や補償対象外の疾病もなく、避妊・去勢手術のサポートもある。保険金は申請から1営業日以内に受け取れる。
中国人寿保険(CHINA LIFE INSURANCE)と提携し、疾病保険以外にも、人に噛み付いたりした場合などの傷害保険で最高5000元を補償。ペットの個体識別は鼻紋で行うため、一般的なペット保険で求められる個体認証チップの埋め込みも不要だ。
また、入会すると担当コンサルタントが個別の状況を把握し、ペットの健康管理や飼育指導などを行ってくれる。
9月に杭州市でローンチした同サービスはすでに、市内の約半数の動物病院と提携している。スタートから約2カ月で登録会員数は1万2000人以上、有料会員は5000人以上に達した。
ipet寵物管家はその他に、ペット関連の多様なサービスを網羅するO2Oサービスも展開している。ペットの搬送、しつけ、ペットフードのオーダーメイド、写真撮影、ペット同伴旅行、ケージ貸し出し、トリミングサロン予約、葬儀などを、ペット保険加入者は優待価格で利用することができる。
ペット関連のSaaSを運営する企業は少なくないが、事業モデルはどこも似たり寄ったりなのが実情。ipet寵物管家のように、ペット保険とSaaSを組み合わせたケースはユニークだ。保険加入のハードルも低く設定しており、まずは加入者獲得に努めるという。
「1700億元と言われるペット市場の大部分を、実はペットフード関連が占めている。消費水準の向上とともにペットに関する需要も変化する中、2~3年後には大きな市場が拓けると考えている」。ipet寵物管家の葉凱CEOは将来の需要増を見据え、杭州に次いで北京・上海・広州・成都などへサービスを拡大していく計画だ。また、ペット登録の電子化で政府と連携する計画もあるという。
(翻訳・愛玉)
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