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中国の通信機器大手ファーウェイの孟晩舟副会長兼CFO(最高財務責任者)は24日(現地時間)、中国政府のチャーター機でカナダを出国した。国営通信社の新華社が報じた。
釈放後、孟氏は祖国と支持者に対し謝意を表し、「過去3年、自身の生活は一変したが、暗闇の中の一筋の光を信じていた」と述べた。同氏の搭乗するチャーター機は25日、ファーウェイ本社のある深圳に到着した。
孟氏は2018年12月1日、カナダのバンクーバー空港で拘束され、米国に身柄引き渡しを求められた。その後、カナダの裁判所が孟氏の保釈を認め、バンクーバーでの軟禁生活は3年近くに及んだ。
孟氏はファーウェイの中心人物だ。同社の公式プロフィールによると、華中理工大学を卒業後、1993年にファーウェイに入社している。国際会計部ディレクター、ファーウェイ香港CFO、会計管理部プレジデントを歴任し、現在はCFO兼副会長を務めている。
同氏がこれまでファーウェイに果たしてきた貢献は大きい。2003年には世界統一の財務組織の立ち上げを指揮。組織編成や業務フロー構築を行った。2005年には世界5カ所にシェアードサービスセンターを設立するとともに、グローバル・ペイメント・センターの整備を推進した。2007年からの8年間は、IBMと提携してIFS(統合的財務サービス)改革を担当している。
孟氏の帰国に際し、ファーウェイは「現段階では正式なコメントは控えるが、新たな動きがあれば随時報告する」としていた。25日時点で新たな発表はない。3年にわたった訴訟は一段落したが、ファーウェイが直面する壁は依然として高い。
中国共産党機関紙・人民日報の報道によると、孟氏は25日午後、中国に向かうチャーター機内でSNSを更新。「月是故郷明、心安是帰途(故郷の月は明るく、帰路は心安らか)」と印字された紙コップの画像を添え、「強大な祖国の存在がなければ、今日のわたしの自由はなかった。わたしの心に信念の火を灯し、わたしの人生の暗闇を照らし、故郷までの長い道を導いてくれたのは、まさにあの鮮やかな中国の赤なのだ」と綴っている。
(翻訳・愛玉)
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