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高齢者向けのサービスを展開する「銀髪経済」が数年前から脚光を浴びている。しかし、こうしたサービスのほとんどは70歳以上が対象。50~65歳の熟年層向けの市場はブルーオーシャンだ。健康情報やレジャーを提供する「悦齢会(Yuelinghui)」は、この「熟年市場」をターゲットにサービスを展開している。
悦齢会の張明総経理によれば、ターゲットは以下のような人だという。
・1、2級都市に住み、高収入で購買力は高いがまもなく定年。時間に一定の余裕がある。
・3~4人家族だが、子どもが進学や仕事で家を離れ、普段は夫婦2人で生活をしている。
・基本的には健康だが、軽い持病などがあり、健康に不安を感じ始めている。
・教養と知識があり、仕事一辺倒から家庭重視へと戻りつつある。生活に自由度が増し、理想の生活を追求し始めている。
このような人をターゲットとする従来の商品やサービスは単一的で、彼らのニーズに合致していない。
そこで悦齢会は、こうした熟年層にオンライン・オフラインで商品とサービスを提供する総合サービスプラットフォームを開設。今のところ健康とレジャー関連がメインだ。今年4月にはミニプログラムもローンチし、ユーザーは30万人に達すると見られている。
健康+レジャーの情報をオンライン+オフラインで
悦齢会は、ユーザーのニーズに応じて商品や戦略を変える、顧客志向のプロジェクトだ。まずは、読書会やウォーキングなどのオフラインイベントで集客し、その後オンラインへと誘導する。レジャーを中心に比較的単価が安いイベント(ウォーキング、撮影、近郊レジャー等)を頻繁に開催している。
現在、悦齢会の主な収入源は小規模イベントだ。毎週2-3回開催され、何度も参加するリピーターも多い。こうしたイベントはユーザーの興味に合わせて企画され、コミュニティーへの定着を促し連帯感や帰属意識を強めている。
最近、旅行サービスも始め、すでに数百万元(数千万円)を売り上げた。ミドル~ハイクラスの周遊、小グループ旅行が中心で、普通の旅行社の旅行商品と差別化している。悦齢会のユーザーは質の高い旅行には出費を惜しまない人々であり、これまでのオフライン・オンラインのつながりで信頼関係ができていることも強みとなっている。
熟年層のコミュニティーを作る
一般に熟年層は友人関係がすでに固定しており、新しい友人を作りたいというニーズは高くない。しかし、人生の楽しみを分かち合える同年代のネットコミュニティがないというのも事実だ。張明氏は、ネット上のソーシャル機能を改善し、熟年コミュニティーを作りたいとしている。
(翻訳・神江乃緒)
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