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米製薬大手のアボット・ラボラトリーズは12月14日、中国の子ども向け栄養補助食品・栄養剤市場から撤退すると発表した。
同社は発表の中で、「私たちはここ数年間、急速に変化が進む中国市場で激しい競争を繰り広げてきた。しかし、子ども向けの栄養補助食品・栄養剤など栄養製品に関しては、消費者の需要に変化が生じている。今後は、ニーズの拡大が続く成人向け栄養製品事業に一層注力することとし、子供向け栄養製品の営業・販売を段階的に縮小することを決定した」と具体的な理由を示した。
アボットは1888年にシカゴで設立され、現在はフォーチュン500社に入る世界的な製薬企業となっている。同社は1960年代に乳児用粉ミルク事業を開始。90年代には中国に進出し、発展してきた。
中国メディア「環球時報(Global Times)」の2020年の報道によると、アボットは上海に中国本部を置くほか、中国にオフィス23カ所、工場4カ所、研究開発センター3カ所を設けており、従業員は6000人を超えている。
調査会社「欧睿数据(oIBP)」によると、アボットの中国の粉ミルク市場でのシェアは、2017年には5.4%で5位だった。その後、同社のシェアは下がり続け、19年には4.9%、20年には4.1%、21年には3.6%と推移し、22年には3.1%で上位10位から陥落している。
(36Kr Japan編集部)
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