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中国浙江省桐郷市烏鎮で10日までの4日間、2023年世界インターネット大会(WIC)烏鎮サミットの重要イベント、「インターネットの光」博覧会が開かれ、最先端のスマート技術が展示された。
産学官連携研究機関の之江実験室(浙江省杭州市)は衛星搭載コンピューター「極光1000-慧眼」を展示。同実験室が開発した軌道上コンピューティングシステムで、リモートセンシングデータ演算能力を低コスト、低消費電力で供給でき、衛星の観測効率、適時性、精度を向上させる。
今大会では、第5世代移動通信システム(5G)の機能を拡張させた「5G-Advanced(5G-A)」が参加者の注目を集めた。国有通信大手の中国移動通信集団(チャイナモバイル)によると、5G-Aは5Gネットワークの基本性能を10倍引上げ、下り速度毎秒10ギガバイト、上り速度毎秒1ギガバイトを実現する。モノのインターネット(IoT)接続数は100億台から千億台に増える。同社の職員は「多くの車に現在用いられている自動運転技術は車載レーダーに基づくが、道路状況全体をリアルタイムで把握する能力に限界がある。5G-Aを利用したカーテレマティクス技術(車に通信システムを搭載することで双方向通信を可能にする技術)であれば、道路状況全体についてより多くの情報を正確に取得できるようになる」と紹介した。
博覧会では、大規模言語モデル(LLM)も「ホットワード」となった。参加者の多くが「今年は人工智能(AI)にとって節目の年となった」と指摘。生成AIは多くの産業を活性化でき、将来の可能性の一端も既に示されているとの見方を示した。
音声認識技術大手の科大訊飛(アイフライテック)は、LLMを活用した小中学校向けのメンタルヘルス教育総合ソリューションを発表した。児童生徒と教師、保護者の3者、市と区、学校の3レベルのメンタルヘルスビッグデータ管理システムを通じて青少年のメンタルヘルス予防・治療体系を構築し、児童生徒のメンタルヘルスのレベルを引き上げる。
博覧会には、中国を含む48カ国から580社を超える企業が会場またはオンラインで出展。100回近くの新製品・新技術発表イベントを実施した。(新華社杭州)
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