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2023年、中国のネットサービス業界で2つの「王者交代劇」が繰り広げられた。電子商取引(EC)分野では、このところ爆発的に業績を伸ばす拼多多(Pinduoduo)が、時価総額で一時アリババグループを超えた。情報技術(IT)分野では、動画投稿アプリ「TikTok」を運営するバイトダンスが、1〜6月の売上高でテンセントを上回ったのだ。
テンセントが1月29日に開いた年次総会で、馬化騰(ポニー・マー)最高経営責任者(CEO)は「過去1年間、私たちは大きな課題に直面してきた。次世代のゲーム会社が次々と現れ、続々と新作を生み出している…私たちも新作を発表したが、期待したほどの成果は上がらなかった」と述べた。
馬氏は、ゲーム事業はテンセントの切り札であり、ゲーム事業の海外展開が同社のグローバル化に向けた最大の希望になると説明した。年次総会で公開されたデータによると、23年の海外ゲーム事業の売上高は70億ドル(約1兆円)以上で、「原神」や「崩壊:スターレイル」などのヒット作を持つ米哈遊(miHoYo)を上回った。
オランダの調査会社Newzooによると、23年の世界ゲーム市場の規模は1840億ドル(約27兆円)となった。一方、中国ゲーム産業協会が発表した23年の中国ゲーム市場の規模は約420億ドル(約6兆円)だった。以上のデータに基づいて計算すると、中国のゲーム企業から見た海外市場の規模は約1420億ドル(約21兆円)となり、テンセントの海外シェアが依然5%にとどまっていることが分かる。
*2024年2月5日のレート(1ドル=約148円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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