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アラブ首長国連邦(UAE)に拠点を置く人工知能(AI)企業「G42」が、中国事業を縮小し、今後は米国やイスラエル、ドイツなどの市場に注力する方針を固めた。同社はすでに、米OpenAIとの提携を発表している。
G42の肖鵬(Peng Xiao)・最高経営責任者(CEO)はブルームバーグの取材に応じ、同社はすでに中国での投資をすべて引き上げたと明らかにした。この決断は簡単なものではなかったが、同社の世界戦略と地政学リスクを考慮すると必要なステップだったという。
G42は2018年に設立され、AI企業「Core42」、ヘルスケア企業の「M42」と「Hayat Biotech」、100億ドル(1兆5000億円)規模の投資ファンド「G42 Expansion Fund(42Xfund)」、データセンターを手がける「Khazna」などを傘下に持つ。
G42は、TikTokの親会社のバイトダンスに出資したり、米国から制裁を受けている中国通信機器大手ファーウェイを含む一部の中国企業と取引していると報じられた。また、傘下の42Xfundは、EC大手の京東集団(JDドットコム)の胡寧峰副総裁を上海オフィスの責任者に迎え、中国の有望なスタートアップ企業との関係を構築してきた。しかし、米国は中東における中国の影響力を抑えようとしている。バイデン政権はG42の経営陣に対して懸念を示し、中国の企業やあらゆる組織との関係を断つよう促している。
*2024年2月19日のレート(1ドル=約150円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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