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中国のシンクタンク・育娲人口研究(Nuwa Population Research)は2月21日に発表したリポート「中国生育成本報告2024年版」で、中国の家庭が現在、子育てで大きな経済的負担に直面していることを明らかにした。
子育て費用には、妊娠から出産までの費用と、子どもの監護と教育に必要な養育費が含まれる。同リポートの試算では、0~17歳の子育て費用は平均53万8000元(約1100万円)、大学卒業までの費用は平均約68万元(約1400万円)となり、22年版リポートの試算を大幅に上回った。
地域別の0〜17歳の子育て費用は、上海と北京が101万元(約2100万円)と93万6000元(約2000万円)となり、全国平均を大きく超える結果となった。
子育てにかかるコストは、直接的な出費だけではない。育児休暇や子どもの世話などで損失する「時間費用」のほか、女性が出産と育児を選択したことによる就労上の「機会損失」が加わる。リポートでは、これら2つの要素が女性の出産願望に影響し、中国の出生率低下の一因となっていると指摘した。
中国の0〜17歳の子育て費用は、1人当たりGDPの6.3倍と韓国に次ぐ高い水準となっている。韓国の出生率は世界的に見ても最低の水準にある。
*2024年2月26日のレート(1元=約21円)で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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