オプショナルツアー予約サイトを運営する台湾の「KKday」がこのほど、シリーズDで約7000万ドル（約100億円）を調達したと発表した。海外需要開拓支援機構（クールジャパン機構）や台湾の国家発展基金などの既存株主に加え、ZUU&De Capital Fundや彰銀創投、ダーウィン・ベンチャーズなども出資した。

今回調達した資金は、日本を含むアジア市場の開拓に向けたM&A（合併・買収）のほか、人工知能（AI）を用いたサービス改善や観光業のDX（デジタル化）などに充てる方針だという。

2014年に設立されたKKdayは、旅先でのオプショナルツアーの予約サイトを主力とし、日本や台湾などを中心に事業を展開してきた。コロナ禍明けの旅行需要の回復を受け、24年8月の月間取扱高は過去最高だった。

同社が提供する旅行業専用の予約管理システム「rezio（レジオ）」は、アクティビティ事業者やレジャー施設向けにオンライン予約の内容や在庫、決済などを一元管理できる。

rezioはすでに日本国内の1000以上の観光事業者に導入されており、累計950万人が利用するなど、観光のDX推進に大きく寄与している。とくに世界遺産の日光東照宮や富士山登山の入山システムのデジタル化にも活用され、訪問者の体験向上と運営の効率化を実現している。

KKdayは、日本や中国、韓国、シンガポール、タイ、ベトナム、オーストラリアなど11の国と地域に拠点を置く。日本では宿泊予約サイトの「じゃらん」や飲食店予約サイトの「食べログ」と提携し、インバウンド（訪日外国人）向けの予約サービスを拡充している。また、2022年には体験旅行予約サイトを運営する「アクティビティジャパン」を傘下に収め、日本での事業展開を加速。増え続ける日本のインバウンド需要に対応するため、今後も日本市場への投資を強化していくという。

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（36Kr Japan編集部）

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