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中国電気自動車(EV)大手の比亜迪(BYD)は5月15日、ハンガリーの首都ブダペストで欧州本社設立の記念式典を開催した。欧州本社は「販売とアフターサービス」「車両の認証と試験」「新車の現地化設計と機能開発」という3つの中核業務を担う。BYDは今後、ハンガリーの大学少なくとも3校と共同研究を展開すると同時に、現地のサプライヤーや企業と協力し、新エネルギー車(NEV)産業チェーンの高度化を推進する。
ハンガリーのシーヤールトー外務貿易大臣は、このプロジェクトの総投資額は1000億フォリント(約400億円)で、うち200億フォリント(約80億円)をハンガリー政府が支援すると発表した。このプロジェクトで2000人の雇用が創出される見込みだという。
BYDは2024年12月、ハンガリー南部の都市セゲドに10億ユーロ(約1600億円)超を投じて新エネ乗用車工場を建設すると発表した。26年に稼働すれば、欧州では中国の自動車メーカー初の乗用車工場となる。
車載電池世界最大手の寧徳時代新能源科技(CATL)も2022年8月、ハンガリー第2の都市デブレツェンに最大73億4000万ユーロ(約1兆2000億円)を投資し、年産100ギガワット時(GWh)の電池工場を建設すると発表した。この工場は、メルセデス・ベンツ、BMW、ステランティス、フォルクスワーゲンなどの完成車工場に近く、現地に密着したバッテリー供給が可能となる。第1期工場は25年内の稼働が見込まれている。
シーヤールト大臣はこのほどブダペストで開かれた自動車産業会議に登壇し、「ハンガリーは間もなく、自動車の生産能力が100万台、エンジンの生産能力が200万基を突破し、車載電池の生産能力でも世界2位になる」と述べた。
*1フォリント=約0.4円 1ユーロ=約163円で計算しています。
(36Kr Japan編集部)
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