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動画生成AIを手がける「愛詩科技(AIsphere)」がこのほど、シリーズBの追加ラウンドで復星鋭正(Fosun RZ Capital)、同創偉業(Cowin Capital)および順禧基金(Shunxi Fund)から1億元(約21億円)を調達した。同社は2023年4月に設立されたスタートアップ企業で、これまでの調達総額は1億ドル(約150億円)を超えている。
主力の一般向け動画生成AI「PixVerse」(中国版は「拍我AI」)のユーザー数は1億人を超え、月間アクティブユーザー数(MAU)は1600万人を突破、年間経常収益(ARR)は4000万ドル(約60億円)に達している。
米OpenAIは9月30日、動画生成AIの次世代モデル「Sora 2」とSNSアプリ「Sora」を発表した。初代Soraと比べ、次世代モデルは物理シミュレーション、音声と映像の同期、シーンの連続性で大幅な進化を遂げている。
愛詩科技の共同創業者である謝旭璋氏は、Soraの性能は強化されたが、PixVerseが影響を受ける可能性は低いと指摘する。動画生成AIアプリ市場は非常に大きく、既存のツールやプロダクトが短期間で全てのユーザーをカバーするのは不可能だからだという。実際、ショート動画アプリ「TikTok」とその中国版「抖音(Douyin)」の月間利用者数は計20億人を超えており、その全員がAI動画のクリエーターとなり得るのだ。
目下、最も先進的な大規模言語モデル(LLM)はGoogleやOpenAI、Anthropicなどの米国企業が提供している。しかし、動画や音声などを生成できるマルチモーダルAI分野では、中国企業も世界トップクラスに食い込む実力がある。
AIの性能評価サイト「Artificial Analysis」のランキングでは、画像から動画を生成する「Image to Video」部門の1位が快手科技(Kuaishou Technology)の「可霊(Kling )」、2位が愛詩科技のPixVerse、3位がMiniMaxの「海螺(Hailuo)」とトップ3を中国勢が独占する一方で、Soraは31位にとどまった。なお、Sora 2はテキストから動画を生成する「Text to Video」部門では11位となっている。
*1元=約21円、1ドル=約150円で計算しています。
(36Kr Japan編集部・茶谷弥生)
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