CATL、英オクトパスと合弁 中国で磨いた大型トラック向け「換電網」を欧州へ
中国の車載電池最大手、寧徳時代新能源科技(CATL)は6月22日、英国最大の総合エネルギーサービス提供企業「オクトパス・エナジー(Octopus Energy)」と合弁会社「Swaptopus(スワップトパス)」を設立したと発表した。今後、欧州での大型トラック向けバッテリー交換ネットワークを共同で構築するという。
計画によると、最初の実証用交換ステーションは2027年に英国に開設され、高速道路の主要幹線や主要物流港を優先的にカバーする。2035年までに30カ所以上を整備、英国全土の主要幹線をカバーし、スコットランドやウェールズへと放射状に広がる電池交換ネットワークを形成する。
オクトパス・エナジーの主要資産はAI(人工知能)エネルギー管理プラットフォーム「Kraken」であり、その事業は18カ国に及ぶ。同社は今年1月、中国の再生可能エネルギー企業「碧澄能源(PCG Power)」との合弁を通じて中国電力市場に参入したばかりだ。
今回の提携の背景には、欧州での大型トラックの電動化を巡る大きなギャップがある。EUは2030年までに新型大型トラックの二酸化炭素排出量を2019年比で45%削減、2035年までに65%削減することを求めている。しかし、2025年の欧州での大型トラックに占める新エネルギー車(NEV)の普及率はわずか2.1%にとどまっている。欧州自動車工業会(ACEA)のデータによると、現在欧州全域のトラック用充電スポットは約1100カ所しかなく、2030年に必要とされる5万カ所の50分の1にも満たない。エネルギー補給 インフラの不足が、電動化を阻む最大の制約と見なされている。
CATLが今回欧州市場に投入した「騏驥換電(QIJI Energy)」は、同社が独自開発した大型トラック向けの車体下部電池交換ソリューションであり、5分で交換を完了できる。1カ所の電池交換ステーションに171kWhのバッテリースロットを24基配置し、1日あたり190回以上のサービス提供が可能だ。このソリューションはすでに中国国内で実証済みであり、2025年時点で、すでに305カ所の電池交換ステーションが建設された。また、商用車メーカーの一汽解放汽車」や「陝西重型汽車」など10社以上の自動車メーカーと提携して、30車種以上の標準化された電池交換対応モデルを発売した。
2026年には、少なくとも6社の中国トラックメーカーが欧州での販売を開始するという。
(36Kr Japan編集部)