AIを載せるか、画面をなくすか 世界ウェアラブル市場4.3%減、次の成長策
米調査会社IDCが発表した最新リポートによると、2026年4〜6月期の世界のウェアラブルデバイス(スマートウォッチおよびスマートバンド)市場は、前年同期比4.3%減の4801万台だった。うち、スマートウォッチが同4.2%減の3708万台、スマートバンドが4.7%減の1092万台となった。
メーカー別では、華為技術(ファーウェイ)が970万台、シェア20.3%で首位を維持した。小米(シャオミ)が850万台、米アップルが640万台で続いた。4位の米ガーミンは前年同期比19.8%増の330万台となり、上位5社で唯一プラス成長を記録した。「Forerunner 70」と「170」シリーズの投入により、ランニングを中心とする専門スポーツ市場で支持を広げた。中国の歩歩高(BBK)は290万台で5位だった。

市場が成熟するなか、新規需要や買い替え、低価格化による成長はいずれも鈍化している。そのため、各社が次の成長源として模索しているのが、AIによる製品価値の向上と、新たな製品形態による利用者層の開拓だ。
一つが、スマートウォッチへの端末側AIの導入である。NPUを搭載したチップの登場により、スマートフォンやクラウドへの依存を減らし、応答速度や省電力性能を高めるとともに、機微なデータの外部送信を抑える動きが始まっている。ただし、性能の向上だけでは買い替え需要にはつながらない。スマートフォンには代替できず、なおかつ日常的に使いたくなる——そうした明確な用途を生み出せるかが問われる。
もう一つが、ディスプレーを搭載しないスマートバンドだ。通知や画面表示に煩わされず、軽量な端末を長時間装着して健康データを記録したい利用者から注目を集めている。米Whoopは、端末販売とサブスクリプション(継続課金)型の健康データサービスを組み合わせて成長してきた。
ただしIDCは、ディスプレー非搭載型が当面、従来型スマートバンドを置き換えるのではなく、市場を補完する存在になるとみている。サブスクリプションについても、健康データやソフトウエアサービスに強みを持つ企業には適しているが、すべてのメーカーが採用できるわけではない。
(36Kr Japan編集部)