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5月18日、サムスンは8K液晶テレビ「QLED 8K Q950TS」をはじめとする複数の新型テレビをリリースした。
今年最高額のフラッグシップモデル QLED 8K Q950TSは、次世代の「AI量子プロセッサ8K」を搭載しており、「普通の映像を8Kレベルの超高画質に変換できる」という。この進化した「AI画像処理技術」はピクセル補間、ノイズ除去、輪郭の復元を行い、画素レベルで最適なアップスケーリングを施すことができるという。元の解像度にかかわらず高画質で再生することで、8Kで制作された映像コンテンツが不足しているという現状に対応している。
8Kコンテンツの不足は業界全体の課題であり、AI技術でそれを補うという手法は目新しいものではない。同じ5月に中国のテレビメーカー「SKYWORTH(創維)」がリリースした75インチの8K対応テレビ「Q91」も同様の技術を採用しており、8Kより劣る解像度の映像もクリアに表示できるとうたっている。
しかしサムスンのフラッグシップモデルはさらに一歩進んでおり、室内の照明や騒音に応じて、明るさやコントラスト、音量を自動で調節することができる。
Q950TSは「アダプティブピクチャー」機能により周囲の光の具合を認識して、日差しが強い場所でも快適に視聴できるようになっている。また周囲の騒音を認識して音量をコントロールする「AVA」機能も実装しており、テレビを見ている最中に誰かがドライヤーや掃除機を使い始めた場合、その騒音を検知して聞き取りやすい音量に自動で調整してくれる。
デザイン面でもインパクト十分だ。画面のフレーム部分を極限まで狭めたベゼルレスデザインで、本体の薄さはわずか15ミリに仕上がっている。
同時に「Lifestyle TV」シリーズの新製品、「SERIF TV」と「The Frame TV」もリリースされた。
SERIF TVの外観はかなり人目を引くものだ。フランスの人気デザイナー、ブルレック兄弟の手によるこのテレビは、横から見るとアルファベットの「I」の形をしており、イーゼル風の脚で支えられている。見たところ1枚の絵のように美しい。
さらに4K液晶テレビ「QLED 4K Q80T」も発表された。4K画質で価格が少し安いこと以外、ほとんどの機能は8Kテレビと変わらないという。
新型コロナウイルスの流行で、テレビ業界には希望の光が差し込んだ。データ分析企業「奥維互娯」によれば、2020年第1四半期にスマートテレビの使用率は42.8%に増加したという。1日当たりの平均使用時間は前年同期に比べ0.48時間増加して5.61時間になった。
2020年、テレビメーカーの主戦場は8Kテレビへと移っている。メーカー各社にとって8Kテレビは2K、4Kテレビの価格競争という泥沼から抜け出す絶好の足がかりとなる。実際、8Kテレビのほとんどはかなり高額だ。
サムスンのQLED 8K Q950TSは5月18日から6月1日まで先行販売を行うとしており、価格は65インチが4万9999元(約75万7000円)、75インチが6万9999元(約106万円)、85インチが9万9999元(約150万円)とのこと。
(翻訳・畠中裕子)
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