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糖尿病関連の医療機器を開発する「微泰医療(MicroTech Medical)」が、新たな資金調達を行ったことがわかった。調達額は5.75億元(約90億円)。リードインベスターは「泰康投資(Taikang Investment)」傘下の「泰康乾貞基金」、テンセント、IDGキャピタル。コ・インベスターは「光大控股(Everbright)」などで、既存株主の「啓明創投(Qiming Venture Partners)」、「礼来亜洲(Lilly Asia Ventures)」も引き続き出資した。
中国の糖尿病患者は世界最多だ。国際糖尿病連合(IDF)の試算によると、中国の糖尿病患者は2025年に3.2億人に達するという。そうした患者を対象にした糖尿病の自己管理関連業務は巨大な市場であり、特に血糖値測定製品のスマート化が進み始めている。
自己管理用の製品として、微泰医療はすでにパッチ式のスマートインスリンポンプを発売しており、まもなく自動校正機能付きの血糖値測定器を発売する予定だ。調達した資金は、前者の生産拡大と、後者の生産ライン立ち上げに使われる。同社はほかにも、人工膵臓、血糖値ビッグデータ管理システム、次世代の血糖値測定器を開発している最中だ。
微泰医療は2011年創業で、本社は浙江省杭州市にあり、シリコンバレーに開発センターを持つ。同社は糖尿病治療と診断における有力製品を持ち、すべての製品がEU販売許可のCEマーキングか、中国販売許可のNMPAを取得している。上記のパッチ式ポンプと自動校正血糖値測定器はともに世界トップレベルの性能を誇る。例えば、パッチ式ポンプが1時間あたり1単位の投薬を行う場合、誤差はわずか0.4%で、業界基準の±5%という性能を大きく上回る。大量の投薬でも、誤差を±5%以内に抑えることができる。
IDFの集計によると、全世界の20〜79歳の成人のうち、約4.43億人が糖尿病に罹患しており、1/13の成人の糖負荷検査に異常が見られるという。2045年には、全世界で約7億人が糖尿病と診断される可能性がある。
それに伴い、世界の糖尿病関連市場は急成長している。2017年時点で775億ドル(約8兆円)だったのが、今年には1240億ドル(約13兆円)に上るとされている。なかでも中国は、糖尿病の認知度が低く、治療を受けていない患者が多いため、糖尿病関連市場は急速に成長しており、近年の年平均成長率は11%に上る。市場調査機関の「智研諮詢(Intelligence Research)」の予測によると、中国の糖尿病の認知度が先進国並みの60%に達し、うち60%が治療を受ければ、市場規模は1000億元(約1兆5000億円)になり、最大でその2倍に成長できるポテンシャルを持つという。(翻訳:小六)
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