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スタートアップやIT業界に特化した中国の最大級メディア「36Kr」は今月8日〜10日、北京国際会議中心(China National Convention Center)で「WISE2020新経済之王」を開催した。同イベントは中国ニューエコノミー領域で最大のカンファレンスとして今年で8年目を迎え、同時に今年は36Kr設立10周年の節目となる開催だった。過去10年、時代の波に乗ったゲームチェンジャーたち--スタートアップ企業や大手IT企業、投資機関、地方政府、老舗企業など市場を動かす者たちが、中国で急速に台頭したニューエコノミーを振り返り、次の10年に眠る無限の可能性を見つめるイベントとなった。
36Kr創業者の劉成城氏は開会の辞の中で、ニューエコノミー企業の成長やアップグレードが加速し、成長サイクルもますます短くなってきたと述べ、同時に、中国ではベンチャーキャピタル業界が急速に育ち、エクイティ投資市場では運用資金が2010年の2兆7000億元(約42兆7200億円)規模から2020年には12兆元(約189兆8700億円)にまで伸びたことに言及した。
36Krはこうした業界を観察し、自らも身を投じてきた。そして10年の間にメディア事業、コワーキングスペース事業、起業家と投資家のマッチングプラットフォーム事業の三事業を形成。主にベンチャーキャピタルを取り巻くサービスを提供してきた。
以下は劉氏の講演内容。
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「WISE2020新経済之王」へのご参加、ありがとうございます。今年は第8回開催、また36Krの創業10年目になります。2010年12月8日午前1時、36Krのサイトが正式にローンチしました。当時の読者は100人もいませんでした。
この10年は36Krと中国のニューエコノミー、またモバイルインターネットが共に成長した10年です。当初は共同購入サービスやSNS、Eコマース、スマートフォン、モバイル決済、近年では短編動画、ごく最近では生鮮食品・日用品の共同購入サービスと数多くの商戦を経験し、目撃してきました。こうした競争を経て多くのイノベーションが起こり、我々の日常生活を根本から覆しました。また本物のビジネスモデルだけが生き残り、かつてブームを巻き起こした多くのビジネスが淘汰されていきました。
また明らかな趨勢として、ニューエコノミーに携わる企業の成長・淘汰のサイクルはますます速まり、新たな企業が突如として生まれ、市場で台頭し、今年はコロナ禍においてもなお多くの若い企業が急成長を遂げました。
中国のベンチャーキャピタル業界も急速に伸びました。エクイティ市場で運用される資金は10年前の2兆7000億元(約42兆7200億円)規模から12兆元(約189兆8700億円)規模へと4〜5倍に拡大し、昨年から今年にかけては国を挙げた資本市場改革が行われ、ハイテクベンチャー向けの新市場「科創板(スターマーケット)」が誕生して業界全体を巻き込む変化をもたらしました。
こうした中、36Krも創業からの10年間で変化してきました。創業期にはたった1人で運営するテック系ブログサイトでしたが、今日では1000人以上を抱える組織に成長しました。10年間たゆみなく起業サービスの改善を続け、我々のメディアでは多くの企業を初めて世に紹介し、継続したブランディングにも寄与してきました。昨年末時点で我々の顧客には、フォーチュン・グローバル500の上位100位にランクインする企業の24社、中国ニューエコノミー企業100強にランクインする企業の59社、中国の投資機関200強にランクインする投資機関の47社が並んでいます。
2016〜2017年には新規事業にも着手しました。コワーキングスペース事業「氪空間(Krspace)」は多くの大手企業に就業場所の確保を支援しています。起業家と投資家のマッチングプラットフォーム事業「鯨准(Jingdata)」は、当初は新興企業の資金調達をサポートする目的で立ち上げられました。結果的には多くの企業が投資家の支援を得ることができ、現在では300社以上の国有系投資機関の情報化システムと繋がり、さらには地方政府の企業誘致事業システムや楼宇経済(オフィスビルの開発・再利用業態)の事業システム、中国国務院国有資産監督管理委員会の一部管理システムとも提携しています。
総括すれば、36Krが10年で築いてきた事業は主にベンチャーキャピタル界隈に向けてのサービスだということです。
今年は36Krにとっての十周年であり、ニューエコノミーにとっては新たな10年のスタートです。これからの10年は未曾有の変化が起こり、より多くの成長の機会があると信じています。さらに、来たる10年もベンチャーキャピタル業界の努力によって、中国のニューエコノミー業界が世界をリードすることを信じています。
(翻訳・愛玉)
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