オーロラモバイルナスダック上場 始値9ドルから一時10%上昇
北京時間7月26日の夜、モバイルビッグデータサービスを提供するオーロラ(极光)がナスダックへ上場デビューした(ティッカーシンボル:JG)。906万株の米預託証券(ADS)を発行し、公開価格は仮条件の下限8.5ドル、 始値は9ドル一時10%上昇。評価額は7.34億ドルだ。
奇しくも同夜、ECサイトの拼多多(ピンドォドォ)もナスダックに上場を果たした。香港や米国で上場する中国のネット企業が続々と増えてきているが、この時期に上場を決めた理由は何か。オーロラモバイルのCEO羅偉東(Weidong Luo)氏と共同創業者の陳菲(Fei Chen)氏がメディアのインタビューで答えた内容によれば、2年前には既に上場の計画があり、昨年業績目標を達成した後すぐに上場へむけて動き出したとのこと。
公開資料によると、オーロラモバイルは、モバイルビッグデータソリューションプラットフォームとして2011年に設立。業務内容は主に二つあり、一つはモバイルアプリ開発者へ向けたサービスで、プッシュ通知配信サービス(JPush)、データレポートサービス(JAnalytics)などを提供している。もう一つは開発者が取得したデータを基にビッグデータソリューションを提供する業務である。オンライン・オフラインデータをタグ付けし、ユーザー属性、デバイス、ユーザー行動データを解析・統合させ、プレジションマーケティングを提案する。
これらを二本の柱として、オーロラの営業利益は約三倍まで増加した。2016年の7,030万元から、2017年には2.847億元まで増え、2018年3月31日、第1四半期の営業利益は1.264億元。前年同期比295.1%増を達成している。
オーロラの収益が大幅に伸びた一方、純損失も増加の傾向にある。2016年には6,140万元であったのに対し、2017年には9030万元に増加。今年度第1四半期には、前年同期と比べて若干増加し、2210万元に達した。
損失率は低下しているため、AIによるより正確なデータソリューションをもって、投資家へ同社の将来性を説明することができるが、直面している課題は上場後も減少しておらず、それどころか、ビッグデータ取扱い規制の締め付けとマーケットにおける熾烈な競争はよって、ますます圧力がかかっている状況だ。
オーロラのビジネスは開発者が収集したデータを基にしている。例えば、WeChat 、QQ、タオバオ、愛奇芸(iQiyi)、テンセントビデオなどが同社のデータソースの一部である。現在、BAT(Baidu(百度/バイドゥ)、Alibaba(阿里巴巴)、Tencent(騰訊・テンセント)などの大企業がネット上で膨大なデータを手中におさめていることを考慮すれば、オーロラは、開発者が将来データへのアクセスや使用を禁止されるリスクを負っており、目論見書の中でもその点について言及している。
さらに、大規模なデータサービスプロバイダとして、データプライバシー問題へのユーザーの関心の高まりや規制の強化などの影響を受ける可能性もある。とりわけ、同社は海外市場を開拓する計画を持っており、既存のビジネスモデルに準拠しているとは言い難い。
この点に関して、羅偉東氏と陳菲氏に話を伺うと、データ収集と使用に関してはGoogleのポリシーを遵守していると述べた。また、中国市場は非常に大きいため、将来においても同社の主要マーケットは中国であるが、しかし同時に、海外においてはまず東南アジア、インドなど中国と環境が似ている国や地域に目を向けているとのことだ。ハイレベルな開発者チームよって同地域で成功を収める確立は高いだろうと述べている。
オーロラはプレシジョンマーケティングに軸をおいたビジネスを展開しているが、データ分析の分野は競争が激しい。同社と良く似たサービスを提供するTalkingdataや个推(GeTui)などの競合と比べて、オーロラが持つ優位性とは何か。羅偉東氏と陳菲氏によれば、オーロラは現在34.4万人ものモバイル開発者を抱えており、開発者の需要をよく理解し、ニーズに合った製品を提供できる。それが同社の強みだと語っている。