市場シェア80% 「梯影伝媒(Tikin Media)」、セコイア・チャイナとIDG から資金調達

2017年、オフィスビルのエレベータ-に新型スクリーン広告が出現した一プロジェクターと識別センシング技術を使用し、エレベーターのドアが閉まった後、そのドアに広告が映し出されるものだ。

これは、ある種、非常にうまいやり方である。まず、エレベーターは、広告における空白の場所であるし、これまでは、フォーカスメディアのような、広告界の巨頭も、まだ介入していない。次に、人々は、電波が悪く、携帯電話で遊べないエレベータ内で、往々に何をしていいのか分からず、ドアに向かって立っているしかない。こんな時、エレベータのドアの広告は、人々の退屈さを紛らわせ、人々の目を引き付けるのである。その上、スクリーン広告は、フォームが動的で、更新頻度も高く、ユーザにとってプラスの体験になるのだ。一方、広告会社にとっては、スクリーン広告は、ディスプレイ更新などの人員の維持・管理を必要としないので、コストはより低いものになる。

先日、36krは、この広告モデルの 創始者「梯影伝媒」が、紅杉中国(セコイアチャイナ)、IDG (International Data Group)、百度風投(Baidu Ventures)より、1億2000万元(約19億円)のA +ラウンドの資金調達を受けたことを知った。 これまでにも、この企業は、百度風投より、2500万元の投資を受けていた。

「梯影伝媒」は、2017年3月に、北汽集団、(Beijing Automobile Works Co., Ltd, )や世紀北広(北京広告)などを株主とし設立され、2017年中頃に、プロモーション構築を開始し、一定の規模になってから、2018年に広告を開始した。

現段階では、梯影が広告を展開しているのは商業ビルで、不動産賃貸料を支払うことにより、エレベーターのドアの広告スペースを確保し、さらに、 CPT(Cost Per Time、時間あたりのコスト)、CPM(Cost Per Mille、インプレッション単価)で広告主と決済する仕組みを取っている。

梯影伝媒の創始者で、CEOを兼任する任斌氏は、広告業界における連続創業者であり、ビルのエレベーター広告においては、梯影は既に、80%のシェアを占めており、百度(バイドゥ)、滴滴出行(ディディチューシン)、凱迪拉克(Cadillac)、爪子(グアヅゥ)等が顧客となっていると語った。

以下、梯影伝媒の創始者兼CEOの任斌氏は、36krにこう語ってくれた:

36kr:なぜオフィスビルを選択されたのでしょうか?

任斌:流動人口が多く、広告効果が高いオフィスビルは、広告を出すのに、一番最適な場所であることは既に検証済みなのです。以前、ある広告会社が学校や病院などに広告を出したのですが、流動人口、賃貸料、運営管理など多くのことが原因となり、うまくいかなかったようなんです。

36kr:広告を出すプロセスで、どの技術が一番難しいですか?

任斌:まず、センシングの識別をきちんとさせ、エレベータドアの開閉状況を検出してから、広告を開始する必要があります。次に、エレベーター内の電波は悪いので、きちんと広告が流れることを保証しなければなりません。梯影は、三網通4Gを使用していますが、三大通信グループの電波が一つでもあれば、広告を流すことができます。 もし、電波がない場合は、人を派遣しWi-Fiホットスポットを増設しなければなりません。 現在は、7,80%広告を流すことができています。

36kr:エレベーター内の人物像に基づいて、より的を得た広告はできていますか?対応する決済方式について新しい方法を考えられていますか?

任斌:フォーカスメディア社などもオフラインの広告では、ずっとCPT決済を行ってきましたので、顧客は、既にこの形式に慣れています。ですから、我々もこの方法を継続したいと考えています。同時に、ユーザーが携帯でWi-Fiを使用している状況であれば、携帯電話のIDを取得し、そのデバイス番号に基づいて人物を特定し、CPM決済を実行することができます。

現在、顔認識などの人工知能技術もありますが、大まかな性別、年齢等を特定できる程度です。もしユーザーが他所にて、公開しているデーターがあり、それに接続ができれば、ユーザー像は完全となり、より的確な広告を提供することができると思います。

未来の理想的な状態下では、広告主は、エレベーター内のユーザー、時間、地理や位置などに基づき、広告の入札ができるSSPが可能となります。

36kr:他の広告会社と比較すると、不動産賃貸料はどうでしょうか?

任斌:不動産会社の心内は、少しでも多く稼ぐことですし、我々は、現在新たな場所を開拓しています。ですから、不動産会社にとってもいい話であるはずですので、賃貸コストは比較的安く、最低限、他者と比べて高くはないはずです。

36kr:スクリーン設備はどのくらいのサイクルで更新するのですか?

任斌:設備の寿命は、理論上は5年ですが、我々は3年のコスト配賦をしております。

36kr:直接広告主にサービスを提供しているのですか、それとも、やはり、広告エージェントを通していらっしゃるのでしょうか?

任斌:70%は、直接顧客にサービスを提供しております。

36kr:広告主は、どのような業界の方でしょうか?おおよその料金は、いかがでしょうか?

任斌:現在、インターネットには、革新的な企業だけでなく、伝統的な車メーカーや日用消費財メーカーなどがあります。 平均的な広告放送期間は、4〜6週間で、顧客価格は100万元クラスです。 当社の外部顧客に対しては、フォーカス社の1割引きの価格で、効果はそれ以上のものを提供しています。

36kr:現在の営業状況はいかがでしょうか?

任斌:梯影の広告は、既に25,000以上ものオフィスビルのエレベーターをカバーしており、これは、エレベータースクリーン広告メディア市場の80%を占めていることになります。国内の2級以上の都市と一部外国の都市をカバーしており、その一部は直接経営の形式をとり、また一部はその都市の大手広告会社をパートナーとして展開しています。

2018年初めに、外部セールスを始めましたが、その外部売上高は、既に数千万元に達しました。

36kr:市場競争をどのように見ていますか? また、フォーカスが参入してきたらどうなさいますか? 今後、新しくこのビジネスの新参者に対して、御社にはどのような利点がありますか?

任斌:多くの人にこの問題を聞かれましたが、私たちが、まず、まっ先にしなければならないことは、市場をすばやく占有することだと思います。

エレベーター広告の障壁は、技術的なものではなく、スケール効果にあり、現在、既に重い資産運用のレースになっています。 広告場所が多い場合にのみ、広告主にとって、その広告は価値があるものになるのです。 スケール効果を達成するためには、企業は初期段階で、多くのコストを投資する必要があります。そのコストとは、一、賃貸料、二、設備、そして、部分的な人件の維持・管理です。それらの金額は、数億元になるでしょう。

ビル全体で、各種メディア形式は、多くとも三種類以上存在することはないでしょう。 梯影は現在、 “エレベータープロジェクションメディア”の市場占有率の80%を占めており、このセグメントに潜在的な参入者の機会は多くはないでしょう。

36kr:次のステップは何ですか?

任斌:引き続き市場を拡大することです。

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