シンガポール発の人事管理プラットフォーム「Glints」が25億円の資金調達 日本パーソルなどが出資

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人事管理のSaaSプラットフォームを手掛ける「Glints」が4月6日、2250万ドル(約25億円)の資金調達を行ったことを発表した。リード・インベスターは日本の派遣大手パーソルホールディングスで、コ・インベスターはGlints株主の「Monk’s Hill Ventures」、「MindWorks Capital」、 「Fresco Capital Wavemaker Partners」と、インドの大手EC「Flipkart」の共同創業者であるBinny Bansal氏、元ゴールドマン・サックスのTMT(technology, media and telecoms)部門中国トップでパートナーの張暁音氏らだ。

調達した資金は、プラットフォームの機能の拡充とソリューションの開発、シンガポール、台湾、インドネシア、ベトナムでの事業拡大に充てられる。

Glintsは2013年、シンガポールで創業。主な事業地域はインドネシアとシンガポールで、ベトナム、香港にも進出し始めている。主な事業は多国籍企業向けの人材管理ソリューション提供で、求人、人材育成、海外オフィスの確保、給与体系や福利厚生の設計などフルスタックのサービスを提供する。

Glintsの共同創業者でCEOのOswald Yeo(オズワルド・ヨー)氏は、「新型コロナ禍により働き方の変革への受容度が一気に高まり、労働力市場が根本的に変わった」と考えており、現在の求人サービスやヘッドハンティングでは対応しきれないニーズがあると指摘した。そこで、Glintsの求人サービスでは企業と人材のマッチングをするだけでなく、求職者に事前面談を行い、必要に応じて無料のトレーニングを提供するなどしている。

Glintsの個人向けのサービスには、キャリアパスについて交流するコミュニティの「Glints Community」、スキルを学ぶ「Glints Academy」と「Glints ExpertClass」、求人情報の「GliJnots Job Marketplace」の3種類がある。求人情報の月間平均アクセス回数は400万以上で、毎月7000の新規求人が掲載されている。

法人向けでは、テクノロジーを駆使した企業向けの求人ソリューションが特徴的だ。求人は通常40〜50日のサイクルで行われるが、Glintsのサービスでは平均28日以内に求人を完了させることができ、効率を大きく向上させている。

同社の顧客にはスターバックス、バイトダンス、香港の保険大手「FWD Insurance」、シンガポールの国営メディアグループ「メディアコープ」、東南アジアのユニコーン企業「Go-Jek」、「Tokopedia」などがある。

2020年は新型コロナ禍による影響があったものの、リモートワークが普及したため、Glintsの海外人材求人サービス「TalentHub」の案件数は倍増した。その影響で同社の売上高は倍増し、過去3年間の平均成長率は100%を超えている。Glintsによると、各事業部門とも貢献利益がプラスになっており、インドネシアとベトナムではすでに黒字化を実現したという。

(翻訳・小六)

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