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米ナスダック上場の中国ネット検索最大手の百度(バイドゥ)は17日、2021年第3四半期(7~9月)の決算(未監査)を発表した。売上高は前年同期比13%増の319億元(約5700億円)、百度に帰属する純利益は50億9000万元(約890億円)となり、市場予測を上回った。
コア事業の売上高は15%増の247億元(約4400億円)。うち、オンラインマーケティング事業は6%増の195億元(約350億円)、その他の事業は76%増の52億元(約900億円)だった。クラウドコンピューティングや人工知能(AI)関連事業の好調さが数字として現れた形だ。
中でも、クラウド事業「百度智能雲(Baidu AI Cloud)」の売上高は73%増と大幅な伸びを示した。IT専門調査会社IDCのリポート「中国パブリッククラウドサービス市場(2021年)追跡」によると、同事業は、アリババ、ファーウェイおよびテンセントのクラウドサービスと並んで確固たる地位を確立するとともに、市場の平均を上回る成長率を示している。
スマート交通事業の業績も好調だった。スマート交通のための総合ソリューション「ACE」の導入で契約した都市は第2四半期から4カ所増え、前年同期の3倍に当たる24都市となった。
スマートモビリティ事業の中心、自動運転車プラットフォーム「Apollo(アポロ)」関連の事業も好調だ。自動運転レベル4の試験走行距離は前年同期から189%増え、1600万キロを超えた。自動運転車によるモビリティサービス「羅蔔快跑」の実車件数は前四半期の倍に伸びた。
また、スマートデバイスブランド「小度(Xiaodu)」が引き続き市場をリードしているこ。スマートディスプレイとスマートスピーカーの出荷台数は、それぞれ世界第1位と中国第1位に輝いた。
主力のモバイルエコシステムに関しても、着実な成長を維持した。百度のアプリの月間アクティブユーザーは前年同期比12%増の6億700万人、毎日ログインするユーザーの割合は79%に達した。また、電子商取引(EC)機能などの最適化が進んだことで、ウェブサイトの委託管理サービス「托管頁(managed page)」の売上高がオンラインマーケティング事業全体の43%に上昇した。
研究・開発費は前年同期比35%の62億元(約1100億円)に上った。百度は質の高い成長に向けて舵を切ったことを明らかにしており、引き続き研究・開発への投資を続け、質の高い技術を追求する方針だ。また、ソフトウエアとハードウエアを融合させたエコシステムの強みを輸出に生かすと同時に、提携する企業や公共機関をサポートすることで商業的価値と社会的価値の両立を目指していくという。
(翻訳・田村広子)
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